このまちレポート

介護保険総合事業と次期見直しの争点を学んできました

2017年5月5日

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4月24日大阪社保協主催の全国地方議員社会保障研修会に参加し、1日目は介護保険について、大阪社会保障推進協議会の日下部さんの講義を受けました。

介護保険法の改定で、2017年度までに要支援1と2の訪問介護と通所サービスを介護保険からはずし、市町村の事業=総合事業に変わるとしました。川崎市は全国のなかでも早く2016年度から実施しています。川崎市に引きつけて聞きました。

国は総合事業の実施に当たり④類型のサービス事業を示しました。①は現行の訪問介護等に相当するサービス(指定事業者が行なう)②は緩和した基準(訪問型・通所型サービスA)(指定事業者または委託)③ボランティア等(訪問型・通所型サービスB)(補助)④保健士等による従来の2次予防事業から移行する短気集中サービス(直営、委託、補助)です。

総合事業は報酬単価引き下げを前提に

川崎市は、2016,17年度は、①現行相当サービス②基準緩和サービス③スーパー基準緩和サービスを設定し、多様な担い手の資源を堀りおこし、2018年度から本格実施するとしています。

問題の1つは報酬単価の引き下げです

現行相当サービスはこれまでの95%、基準緩和サービスは現行相当サービスの70%、ス−パー基準サービスは報酬はなしで原則広告、宣伝のみです。

報酬の引き下げで介護保険事業所の運営はさらに困難になる事は容易に推察出来ます。総合事業をになう介護事業所の確保ができるのか、撤退する事業所がでるのではないかと危惧します。この間、行政に調査をかけても始まったばかりなのでと実態がなかなかつかめなかったのですが、今の所、行政は撤退はないと言っていますが、聞く所によると最初から大手の介護事業所は総合事業に手をあげていないとの声を聞きますがどうでしょうか。

問題の2つ目はサービス提供者の専門性です。

現行相当サービスは訪問介護員ですが、基準緩和サービスは簡易研修修了者、スーパー基準緩和サービスは資格要件なしで、家事代行者や宅配業者等がにない、利用料も全部自費となります。通所のスーパー緩和サービスはフィットネスクラブや趣味の教室等がにないます。

こうしたことで明らかなように政府の狙いは安上がりサービスの置き換えが目的といいます。要支援のかたに専門職の方が寄添い適切な支援をする事で状態を維持し、介護度が進まなくなるとヘルパーさんから聞きます。要支援を介護保険から外し、ボランティアでもよいとするやり方は改めるべきと思います。

今後の課題として、日下部さんが言われた事を川崎市に置き換えると、

基本的に「現行相当サービス」を堅持し、切り下げや縮小をさせないこと。基準緩和、スーパー緩和はできる限り導入させないこと。上限額を口実とした利用抑制をさせず、財源確保をさせる事と思いました。簡易研修も川崎は短時間の研修ですが大丈夫化の検証が必要と思います。なお、介護認定の申請は川崎市は希望者には従来の介護認定の申請を受け付けていますが、これは堅持したいと思います。

CIMG2103 (002)2018年度からの3年間が介護保険の第7期期間になり、第7期の介護保険計画を今年度中につくります.事前に行政が実施した高齢者実態調査が3月末にまとまりました。これまでも介護事業所への聞き取り調査で、毎回人材確保の困難が明らかになってきました.しっかり分析して安心して介護がうけられる事業計画にしていくこと。 第7期の介護保険料の金額も今年度中に決められます。高齢者の収めた介護保険料のなかから準備基金が積み立てられていますが、全額、次期の介護保険料の抑制に使うべきとこれ迄も改定の度に取組んできましたが、またしっかり取組んでいきたいと思います。これまで私たちも主張してきましたが、一般会計からの繰り入れも法的に問題がなく、繰り入れている自治体もあると教えてもらいました。

今回安倍政権が介護保険法の改定を狙っている中のひとつ「我が事・丸ごと」の地域づくりについても、学習しました。要するに、公的責任を後退・曖昧化させ、市民に保障されているはずの社会保障の権利を大きく後退させようとするものだと思って聞きました。年金収入単身340万円、夫婦世帯463万円以上の利用料を3割に引き上げも提案されています.ますます、高齢者に負担増が押し寄せます。税金の使い方を社会保障優先に切替えて行く事が必要です。4時間ばっちりの講義でした。