議会活動報告

障がいのある方のスポーツを楽しむ権利がしっかり保障されている「京都市障害者スポーツセンター」を視察

2018年5月16日

00025月10日、文教委員会の視察で京都市の障害者スポーツセンターを視察、川崎市でも是非整備を!と強く思いました。

京都市では障がいのある方々が、安心してスポーツが楽しめます。障害に応じた配慮がしっかりされている施設であり、配慮された環境や用具が整っています。プールの水深は国際障害者スポーツの規格である115センチに設定、視覚障害の方の卓球は卓球たまの中の鈴の音を頼りに卓球をするので、音が聴き取れる部屋の環境が必要です。トイレも身体の障がいの部位を支える仕様になっているのです。まさに障がいのあるかたのスポーツを楽しむことがしっかり保障され、そして障害のない市民の方々と0001も共同利用による交流の場にもなっています。

このセンターは障害のある人々のスポーツレクレーション活動の推進拠点として、健康の維持・増進となお一層の社会参加を促すため、障害のない人々との共同利用による交流の場として設置されました。

利用申込みは3ヶ月前から開始、障害のない人は1ヶ月前から。

CIMG2869障がいのある方の利用申込は3ヶ月前から予約受付を開始し、障がいのない方は1ヶ月前の時点で、空いていれば受付けることにしているとのこと。

当日まで受け付けるのですが、当日に混雑している状態だったら、障がいのない人たちに遠慮していただくとのことですが、市民の中にその点について理解され浸透しているのだそうです。

障害のある方と介助者、登録ボランティアの利用料金は無料!

利用料金は障害のある人とその介助者及びセンターの登録ボランティアの方は無料です.その他の方は障害のある人の利用を妨げない範囲で料金を設定していますが、安く設定しているとのことです。しかも、送迎バス(無料)が地下鉄北山駅からでているそうです。

障害のある方々へのスポーツ指導員の資格を取るための研修等も行っているのも感心しました。地域のスポーツ指導員の方は3年で中級の資格を取得、更に上級には2年の研修というふうに制度にのっとった研修を行っているとのことです。

説明をしてくださった当スポーツセンターの猪飼次長さんは障害のある方へのスポーツを楽しめる環境整備にとても強い熱意をもっておられ、同時にアテネ、北京パラリンピックからシッティングバレーのコーチを務め、東京オリパラにむけても準備にかかわっておられるとのことでした。バレーボール、水泳、車いすフェンシング、車いす駅伝などのパラリンピックの選手も輩出されているとのことでした。裾野の広さを感じました。

川崎はどうでしょうか。

P1020246ひるがえって川崎市。「かわさきパラムーブメント第2期推進ビジョン」が、今年3月策定されました。「めざすもの」と「理念」として、「だれもがスポーツ・運動に親しんでいるまち」と掲げています.

市民から『障害者専用の施設が必要です』の意見と本市の考え方

この点に関して、パブリックコメントの意見に、「障害者は、全ての人と一緒にスポーツ・運動には、親しむことはできないので、『だれもがスポーツ・運動に親しんでいるまち』の実現には、障害者専用のスポーツ施設が必要です」という意見がありました。

この意見に対する本市の考え方は「共生という考え方のもとでは、障害者専用ではなく、誰もが一緒に楽しめる施設が必要であると考えている各区のスポーツセンターを拠点として、障害のある方が安全安心にスポーツを楽しめるよう、指定管理者に対し障害の状況等に応じた合理的な配慮の提供を行うことについての周知徹底や施設職員の初級障害者スポーツ指導者養成講座の受講等により心のバリアフリーの取組みを実施しています。今後も環境の充実に向けた取組みを推進してまいります」です。

川崎も障害者スポーツセンターを整備すべきです

抽象的、精神的なことばの羅列で違和感を覚えます。障がいのある方々のスポーツを楽しむ権利がまずは保障されてこそ、だれもが一緒に楽しめ共用できると思います。全国には114カ所(2016年)設置されている障害者専用、又は優先的に利用できる障害者スポーツ施設が川崎市にはありません。横浜市には専用のラポールがあります。本市には、井田のリハビリテーション福祉センターにあるプールや運動場、体育館を再編して年間通じて、障がいのある方々が安心してスポーツを楽しめるよう配慮した施設の再整備やスポーツ指導員を配置する。井田へ行くのにアクセスが大変なので、京都市のように送迎バスを運行する等を行うべきと思います。とても勉強になりました。私たちはこれ迄も何度も質問してきましたが.引続き頑張ります。