日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

一斉・定期的検査における誤通知とPCR検査結果が報告されました

2021年4月10日

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9日、厚生常任委員会が開かれ、本年2月から実施している高齢者施設などの従事者に対する新型コロナウイルスPCR検査事業における誤通知などについてと一斉定期的検査の実施結果について報告されました。

この検査事業は県内を、1横浜市エリア、2川崎市と相模原エリア、3横須賀・三浦圏域、県央県域、湘南東部県域エリア、4湘南西県域、県西県域エリアの4つのエリアに分けて、4事業者に委託して検査が行われました。

今回の誤通知などの事故は全体で223施設、内容は二つの事務手続きなどの誤りによるものです。

「配布キット数の誤り」が3社で212施設あった。

県から委託検査会社に送付する施設一覧表の誤りによる41施設を含め、委託検査会社においても事務手続きの誤りがあったことにより施設が希望する検査数より、検査キットを多く配布されたもの。

② 「受検施設調査結果の誤送信」が2社で11施設

委託検査会社における事務手続きの誤りにより、検査未実施分にも関わらず、陰性結果の「受検施設調査結果の誤送信」があったもの。

詳しい資料と報告がされましたが、委員会では県民の信頼を失墜させたとして厳しい指摘が相次ぎました。県は、再発防止策を示しましたが、大きな事業だけに2重3重のテェックが必要と思います。今後、この高齢者施設等の従事者への検査はまだ続きますので、2度と起こさないよう求めるものです。

この報告と合わせて、検査事業の実施報告がありました。

ほぼ50%の実施率

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対象施設数は約3640ケ所、対象職員数は約108、000人にたいし、検査の延べ人数の合計は 約152、763人(検査を3回、2回、1回受けた人が何人かはわかりません。)

陽性者数 27人(13人(()は行政検査によって発生届が出された数)

今日の質疑で、行政はこの検査の評価として、実施率は50%程度だったが、検査をすることで安心につながった。陽性者がでた施設で1カ所もクラスターは発生しなかった。検査をすることにより感染対策の意識が高まった。検査の結果、陽性率は高くないデータが得られた。これは福祉施設が自分たちの感染対策が間違っていないという確認ができた。数字の効果よりこうした効果が大きいと考えると述べたことは、この検査の必要性を主張してきた私たちにとって重要な評価と思います。

「今後6月までの新たな一斉定期的検査は日本財団に委託を考えて

いる」と医療危機対策本部室長答弁

私が3月議会で質問し、国の方針通り今後4月から6月にかけて高齢者などの職員に対する定期的な検査を実施するという答弁を得ましたが、この検査については、日本財団に委託を考えているとの答弁がありました。また、国は感染者が多い横浜市、川崎市にこ

の検査をやるように言っているので、現在、両市と調整、協議しているとのことでした。

いつ頃までに新しい計画を立てるのか見通しを聞いたところ、20日頃までには立てたい

と考えているとのことでした。地域的な感染状況を見ていくことも述べていたので、これまでと違ったやり方を考えているのかなとも思いました。まだわかりませんが。

検査の陽性率は0.018%とのことで、思っていたより低い。これは施設が感染対策をしっかり行っていることを表していると思う。

検査を受ける人が思ったより少ないと感じたが、もしも陽性者が出た場合の代替者の確保が心配との声がある。これに対しては福祉子ども未来局の「福祉施設の感染症発生時の応援派遣事業」の活用など、両局が連携してとりくむことを求めました。

この検査で陽性者が発生した施設に対しての対応は、濃厚接触者以外の職員、入所者に集中検査を実施していることを確認しました。

今後も、高齢者施設などの職員への一斉定期的検査を実施するにあたっては、実施率を高めるために、この検査の意義と効果を周知すること。検査を行っても現状では陽性率は低かったこと。もしも出た時の代替職員の確保については「福祉施設の感染症発生時の応援派遣事業」があることなどを周知して、躊躇なく受けられるよう進めて欲しいと求めました。

県が実施したアンケートで、89%が本事業を継続したいと回答

県は高齢者施設などの職員に対しアンケートを実施しました。検査キットが希望通り届いたかなどを聞いていますが、最後に「今後も本事業を継続したいか」に対し、89%が継続したいと答えています。また主な意見として、「無料で受けられて助かった」「職員の安心につながった」「本事業を継続して欲しい」「デイサービス、訪問介護にも対象を広げて欲しい」などの記載がありました。私たちも検査の対象の拡大を求めてきましたが、今後も対象者を拡大して行うことを求めます。

国はいよいよ大規模な検査を戦略的に行うべきです。

委員会の報告はここまでです。

ここからはワクチン接種についての問い合わせに対し

この日、医療従事者のワクチン接種について、日本医師会の中川会長は2割程度だと記者会見で述べたという報道がありました。神奈川県はどうなのかと県民の方に聞かれて、担当に電話で確認したところ、ワクチンは約13万回分きている(3月28日ブログで既報)4月8日現在、約9万回うっているとの事ただし、2回接種したか、1回接種したかの人数は現在のところわからないとの事です。県の医療従事者は約30万人ですから、9万回が全員一回接種の回数だとすると3割ですが、二回の方もいる回数ですから、やはり神奈川県も2割台と思います。

国は5月10日の週に全国すべての対象者に2回接種可能な量を配送すると言っていますが、本県分はまだ明示されていません。

接種する医療従事者の多くの方がワクチンをまだ打てない状態で、来週12日から高齢者の接種が始まります。とても不安だという声があるのは当然と思います。医療従事者はPCR検査の一斉定期的検査の対象にすべきと求めた時に、医療機関は感染防護対策を取っているから対象にしないと言われましたが、これは理由にならないといよいよ思います。医師も感染しているではありませんか。それにしても最前線で闘う医療従事者に、政府はまずはPCR検査を行うこととワクチン接種の供給量を確保し、すべての医療従事者にワクチン接種を急ぐべきです。

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