日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

里地里山の保全・活用について【環境農政常任委員会質問その3】

2021年12月21日

遊休農地や荒れた竹林などの草取りや伐採などの活動を行なっておられるボランティアに対し、県は里地里山保全・活用事業を、 国にも「行動計画」があり、コーディネーターの派遣などの事業を行なっています。ある町から、具体的にどのような支援が受けられるのかのご意見を伺い、質問しました。以下、要旨です。

【質問1】

本県は里地里山の保全、再生の活動を行う地域への支援をどのように行っているか、支援の仕組みと県の補助事業と取組状況について伺う。

【回答】申し出、県が選定、結ばれた協定を県が認定、経費などを支援と回答

・ 県の「神奈川県里地里山の保全、再生及び活用の促進に関する条例」に基づき、里地里山の保全等が図られると認められる地域を、市町村長の申し出等により県が「里地里山保全等地域」として「選定」する

・ 選定地域内で、農地の耕作や雑木林の間伐など農林地の保全等を行う団体と、土地所有者の間で締結された活動に関する協定を県が「認定」することで、経費等を支援する仕組みとなっている。

・ 県が里地里山保全等地域として選定している地域数は、令和3年11月末時点で、8市3町の22地域となっている。

・ 県が補助事業により財政支援をしている団体数は、令和3年度は

8市1町の25団体となっている。

*神奈川県のホームページより

里地里山保全等地域の県内分布図

【質問2】

環境省が里地里山の管理について、コーディネートの設置を位置づけていると聞いた。その内容について伺う

【回答】国がコーディネーターの存在が必要と位置づけ、県も実施と回答

環境省では、活動団体向けに、「里地里山保全活用行動計画」を策定しており、

その中で、農林業者や民間団体、企業、行政、専門家など多様な主体が、信頼関

係を構築しながら、活動を継続させるためには、コーディネーターの存在が重要であると位置づけている。

本県の事業においても、里地里山に見識のある方に、県がコーディネーターとして委嘱し、保全活動の着手や活動の継続に苦労している地区に派遣することなどにより、保全活動の体制づくり等に対して支援を行っている。

【質問3】

農家の減少や高齢化などで遊休農地や林野の手入れが行き届かず、荒れた状態になっている地域において、草刈りや伐採などを行う複数のボランティア団体が活動を行っていますが、中には地権者が不明だったりして、土地所有者との話し合いができない地域について、行政の支援が必要と思いますが見解と対応を伺う。

【回答】土地所有者との話合いができない、土地所有者不明の場合の対応

土地所有者との話し合いができない地域への支援についてだが、保全等の活動を行おうとする団体等から県へ相談があった場合には、その内容を聞き取り、必要に応じて県からコーディネーターを派遣する。

活動の対象としたい農地や山林が所有者不明の場合には、所管している市町村の農林部局に照会することなどにより、活動に向けたお手伝いをしていきたい。

【要望】

地域で里地里山の保全・再生、竹林の管理・利用、遊休農地活用など、複数のボランティア団体の方々の共通した悩みが、地権者がわかればお話ができるけど、全くわからなくて、登記所で1筆1筆調べるのも時間とお金がかかるとのことです。土地所有者との話し合いができない地域へのコーディネートの派遣を行うことや、農地が不明の場合は市町村の部署につなげるとのことです。ただ市町村によっては、縦割りで対応が困難ということもあるようです。里地里山の保全の業務を市町村に係として位置付けてもらうことも含めて指導、連携をお願いしたいと思います。土地所有者が特定できないと協定は結べません。県は「里地里山」を次世代へ引き継いでいくため条例を定め、様々な施策を実施していますが、初めの1歩のその部分の支援を是非していただくことを要望します。

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