日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

第7波の感染急拡大止まらないのに、コロナを通常医療に落とし込む対策を提案するとは!

2022年8月27日

IMG_2970[1753]

県は8月12日、「感染症対策協議会」を開催し、新型コロナ感染症の保健医療体制を段階的に日常体制へ近づけるための考え方を協議、18日厚生常任委員会で報告がありました。

新型コロナ感染症を通常の医療に落とし込むためにステップを踏んで緩和していくというのです。

「健康観察の変更案」―健康観察の対象を重点観察対象者に限定し、次のステップでそれも廃止。保健所からの連絡も無しにする。

負担軽減のために、自宅療養者へのAIコールでの健康観察の対象を重点観察対象者(65歳以上、2歳未満、酸素飽和度95%以上、40歳〜64歳の重症化リスクを持つ人、妊娠している人)に限定しその後、それも廃止。保健所からの初回の連絡も無しにするというものです。

しかし、実際に、自宅療養や自主療養中に意識を失ったり、容体が悪化して搬送後死亡という事例もあります。東京では20代の基礎疾患がない男性が、軽症で自宅療養中に死亡していたという事例もありました。死者は県内でも24日28人と増加傾向です。引き続きいわゆる保健所やAIコールによる健康観察を継続すべきです。

委員会で改善を求めたことが改善されました!

AIコールで、容体が心配の時はここにかけてくださいと電話番号を言うのですが、メモする暇もなく、電話がきれてしまうとの改善を求める声が届き、委員会で、書き留められるまでゆっくり伝えるべきと改善を求めました。

早速「電話番号を○○○○、、、繰り返し〇〇〇〇」とリピートするようAIの設定を変えたとの連絡がありました。良かったです。

容体悪化の時に自分でコロナ119番へ電話

県は、容体悪化の際は、自分でコロナ119番、療養サポート窓口へ連絡するとしています。これって本当に大丈夫ですか。

容体悪化の判断を自己判断に任せるのは危険が伴います。おミクロン株の症状は従来株と違う側面があると専門家の方は言われます。悪化した高齢者が消耗してぐったりして意識は悪いが、血中酸素が95%あれば軽症と判断されてしまう場合があるが、全身症状を診る必要があると専門家は指摘してます。

中には、このくらいではと我慢し、重篤化するケースも起こり得ます。

第7波の渦中にあって、医療には解決すべき課題がたくさんあるにも関わらず、「緩和」に関することだけをスピーディに決めていくのは如何なものかという意見を多数いただきます。

患者の搬送・移動は自家用車でまたは歩いて行けと。

患者の搬送・移動は民間救急車を使うのをやめ、自家用車で移動する案が示されています。自家用車がない人はどうするのか、歩いて行けとも書いてある。

もはや自己責任で行けということです。これはどうしてかと聞くと、これはおミクロン株の特徴の中で検討されていることで、コロナを通常の医療に落とし込む検討だ。もちろん医療機関とも十分な話し合いが必要で、県民の理解も得られなければならない。との答弁でした。

現在の第7波は過去最多の新規感染者を記録、高齢者施設でクラスターが多発しています。1日当たりの全国の死亡者は過去最多の341人を記録。本県の病床利用率は8月11日、全国で最も高い94%。医療従事者の感染者や濃厚接触者が増えて、出勤停止職員がかつてなく増大し、通常医療に支障が生じたり、救急搬送困難事例が多発。発熱外来は電話が繋がらない!予約がいっぱいで取れない!など医療現場に厳しい実態が続いています。

このただ中で、コロナを通常の医療に落とし込む考え方を示すのは拙速と言わねばなりません。

PAGE TOP