日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

子ども・子育て基金条例、保育士の処遇改善、実地監査について 厚生常任委員会その1

2023年3月11日

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3月3日、厚生常任委員会の2日目、福祉子ども未来局関連の質疑でした。

20分間質疑しましたが、以下、要旨です。現在録画されていますので、そちらもご覧ください。矢印 → は答弁です。

1,今定例会に提案されている「子ども・子育て基金条例」について

この基金は、「次代の社会を担うすべての子どもが自立した個人として健やかに成長することができ、県民が安心してこどもを生み育てることができる社会を実現するための施策の経費に運用する」としている。80億円の基金積立金を予算案に計上するものです。

ア)国の異次元の少子化対策の予算措置との関連性は?

→ 国は3月をメドに「たたき台」をまとめ、6月の「骨太方針」までに大枠を提示するとしている。国の予算措置はまだ。

1) なぜ基金とするのか?

→ 国の予算措置が3月末に措置された後、県の予算外となるとだいぶ遅れてしまうということもあるので、迅速に予算措置するために、あらかじめ基金として資金源を用意したいと考える。

→ 県としても子ども・子育て施策の充実に向けた取り組みをしていきたい。そのためには一時的に1年限りポンと行うのでなく、中長期的に取り組みを進めていきたいと考えて基金積立金を設置する条例案を提案し、80億円の積立金を予算案に計上した。

ウ)どのような事業を想定しているのか?

→ 具体的には国の動向を注視しつつ、市町村とも調整しながら実効性のある施策を練り上げたい。

エ)国の動向を注視しつつ、実効性をということだが、より充実していくための財源に充てていくことも考えているのか?

→国がどういう財源を用意するのか、また地方に求めるのか、まだはっきりしていないので、国の考えかたを踏まえて検討したい。

オ)80億とした考え方と80億の原資は何か?

→県独自の資産であるが、具体的には、令和5年度に発足する子ども家庭庁の予算が約1200億円増額されていることから、本県の人口に按分した80億とした。資金は一般財源である。

○(要望)少子化のスピードが速く進んでいる。政府の想定より早く80万人を割っている。抜本的な少子化対策をしっかりと構築してほしい。

◉(10日に行った石田の意見発表の要旨)

少子化は国の想定より11年も早く進んでいるとのこと。少子化対策を抜本的に強めていかないと日本の社会の衰退が本当に危惧されています。具体的な施策は国の動向を注視していくとのことですが、今、いろいろな団体や個人が声を上げています。

出生数・出生率の水準が低下している背景に、若い人たちの多くが低所得化と貧困に悩まされている問題。妊娠、出産、育児への支援、あるいはニーズ調査で、いつもトップなのが教育費にお金がかかりすぎるという問題への対応、これから国の示す対策のほかにも、県として、より上乗せする対策も含めしっかり対応していただくよう要望します。

2,保育士の処遇改善について

保育士の処遇改善の国の新年度の予算は、564億円。22年2月から行われた保育士などの賃金を月額3%程度、9000円あげる処遇改善(特例事業)は同年10月からは、公定価格の加算として実施されています。

ア)県内自治体の申請状況を把握しているか伺う。民間、公立別に伺う。

県として、どれだけ効果があったと把握しているか伺う?

→ 昨年2月から9月に実施された処遇改善特例事業の申請状況は、県内32自治体から、公立112施設(全公立の約56%)、私立2496施設(約100%)分の交付申請があり、交付申請総額は43億7378万円。

→どれだけ効果があったのか、処遇改善がちゃんと行われているかは、市町村が保育所で処遇改善、賃金アップされているか確認することとなっており、保育士の処遇改善に確実につながっているとは考えているが、それでもなお、保育士の給与は、全職種の平均給与と比較して低い状況となっているので、引き続き、他の給与水準を踏まえた改善を図るよう、国に働きかけていきたいと考えている。

○(要望)(処遇改善が実際に行なっているかは)市町村がやっているとのことだが、是非、県としても市町村に聞き取りなどを行なって把握してほしい。

◉(10日に石田が行なった意見発表)

保育士の処遇改善についてです。

国の処遇改善特例事業による効果は市町村が確認することになっているとのことですが、それでもなお全職種の平均より低い水準となっているので、他の職種の給与水準を踏まえた改善を図るよう国に働きかけていくとのことです。県としても市町村に聞き取りを行うなどして状況を把握することも含め国への働きかけを求めておきます。

3,保育所の実地検査について

年1回の当該職員による実地検査義務を定めた児童福祉施行令から「監査を実地で行う要件を削除」して書面リモートの監査も可能とする方向です。緩和することで保育の質の低下が心配されます。(これまでのパブコメでは反対が多数にのぼり)現在、3度目のパブリックコメントを実施しています。

ア)この4年間の県所管域の実地検査実施率について伺う。

→平成30年度が74,1%、令和元年度が74,4%、令和2年度が6303%、令和3年度が33,4%。(33,4%と低いのは、コロナ禍の影響があって、お願いしてもなかなか受け入れていただけなかったとのこと)

1) 県内保育所における過去5年間の重大事故の件数を伺う

→政令、中核市も含め集計期間が暦年1月から12月までで、平成29年は62件、平成30年は85件、令和元年は71件、令和2年は106件、令和3年は144件となっている。

ウ)重大事故以外にも、散歩途中での置き去り事案なども報告されており、保育現場の安全確保が課題になっています。また実地検査により不適切運営、補助金不正受給が明らかになっている事例もあります。県として、実地検査を書面リモートでよしとする方向性への見解を伺う。

国の方向性への見解ですが、保育所の実地検査は、児童が適切な環境のもとで、心身ともに健やかに育成されることを保障する、重要な役割を担っていると認識している。

パブコメの際に公表された国の政令の改正案は、引き続き実地検査を原則としつつも、前年度の検査の結果を勘案して、必ずしも実地での検査が必要でないと認められる場合など一定の要件に該当する場合に例外的に認められるということになっている。

政令の改正は、今年度末に公布、来年度当初に施行の予定と聞いているので、今後、国から示される具体的な取り扱いを踏まえて、本県の対応を検討していきたい。

○(要望)重要な役割を持っているとの答弁だった。前年度の監査で、一定の要件に合えば、例外を認めるということだが、保育が適切に行われているのかということは現地に行かないとわからないことが多々ある。例えば、避難ルートが実際に確保されているか、配置基準通りに配置されているか、書面だけでは把握しきれない。保育の質と環境をちゃんと職員が見ることが必要だと思う。ぜひ、重要な役割を持っているということにしっかり軸足を置いた監査体制を進めていただくことを要望する。

◉(10日に石田が行った意見発表)

保育所の実地検査についてです。

書面・リモートでは、避難ルートが実際に確保されているか、職員配置が最低基準を割っていないか、給食の内容はどうかなど、保育の質と環境が担保されているか、わかりえません。国の改正案で、実地が基本で例外的に認められる場合は書面となっているとのことですが、子どもの命や安全、保育の質がかかっているのですから例外なく実地で行うことが必要です。実地検査は児童が適切な環境のもとで、心身ともに健やかに育成されることを保障する重要な役割を持っているとの御答弁でした。是非この立場で実地検査を県として遵守するよう求めておきます。

このほか、児童相談所の体制について、当事者目線の障害福祉推進条例施行の当初予算で何が拡充されたかについての質問は次回に報告します。

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