日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

平瀬川護岸工事について、住民とともに国土交通省に要請しました

2019年8月29日

8月27日(火)、畑野君枝衆議院議員室に伺い、国土交通省国土保全局治水課の方に面会し、住民の方々、畑野君枝衆議院議員、宗田市議とともに平瀬川の護岸工事に伴う国の支援について要望を行いました。防災・安全交付金による支援について、メニューがいろいろあることを教えて頂きました。

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平瀬川は、2016年4月、老朽化した護岸の工事中に河川管理道路に地盤沈下と思われる大きな亀裂が生じ、パラペット(鉄柵の下のコンクリートの土台)の境目で前後にズレが出てくるなどの大きな変形が見られ、護岸のつくり変えが必要になり現在、上作延第2住宅前の90メートル間が工事中です。はじめは1年で終わると言っていましたが3年もかかっているとのこと。工事業者が途中から大手企業に変わるなど、当初考えていた工事よりもはるかに大規模になっています。全長1、1キロメートルにわたる工事で、あと10倍の区間工事になります。

地域の皆さんからの不安の声、疑問、意見が寄せられました。

「1級河川なのに国と県の関わりがどうなっているの?」「全工事に10年はかかると聞いたけどその間に、豪雨や大きな地震が起きたら、護岸が崩れて大災害になるのではないかと心配」「事業費が膨大になると聞いているけど、市だけでは10年もかかってしまう。国や県が補助金を出して工事を早く進めて頂きたい」など切実です。

畑野君枝衆議院議員と現地を視察

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8月21日(水)、私は地元の住民の皆さんと畑野きみえ衆議院議員と宗田市議と一緒に現地を歩き、実態を見て、住民の声をお聞きしてきました。

工事場所から離れているのに、電柱がかなり傾き、玄関の上がり口のコンクリートにひび割れが見られます。昨年できたばかりの新築の家が、住宅の塀と道路の間に10センチメートルくらいのヒビ割れができたとのこと。地下の沈下を物語るように、河川管理道路に線が一定区間続いていました。護岸から川底を見下ろすと、護岸の真ん中あたりが孕んでいるのがわかります。石積みと石積みの間に苔や草がのぞいていて、軟弱な護岸の感じ。これで耐えられるのか。耐震補強を行わないとこれは大変というのが素人見でも感じました。地元の住民の皆さんの不安は本当にうなづけました。

川崎市及び神奈川県に聞き取りを行いました

「1級河川なのに国や県の関わりが見えない」について、私は、市議時代に配布されていた川崎市から県に提出した「予算要望書」を読みました。平成30年10月、川崎市は県に、「河川の治水安全度の確保のため、施設の老朽化・耐震化対策などについて、必要な制度の創設や現行制度の要件緩和について、県、市で連携して国に対し働きかけること」という平成31年度に向けて予算要望書を出していました。ともかく、当初の補修工事のつもりが、護岸を耐震化して護岸を造りかえることが必要になったのですから、協定に伴う補修工事の規模では全くなくなっているのです。

8月22日に川崎市河川課に、26日に神奈川県の河川課に要望の内容と県の見解などを聞きました。
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河川法に基づく平瀬川の扱いの疑問が解けました

まず、1級河川は河川法の第9条で国が管理すると定められている。しかし国は、区間を指定して(指定区間という)都道府県に管理を行わせることができる。平瀬川もこの指定区間であり、神奈川県の管理である。そうです。県は「平瀬川の河川整備計画」を策定しています。

県には、河川が多数あるので、優先順位をつけて工事を進めることになるが、市がもっとスピーディーに進める必要性があると判断したときなどは、河川法16条の3によって、市と県とで協定を結ぶことで 工事を進めることができるんだそうです。その代わり費用は全額市がもつことに。昭和63年に県と市は協定を結んだとのことです。

これでなんで川崎市だけで進めていたのか理由がわかりました。

川崎市の要望について、26日(月)に県の意向を聞きました。市と一緒に要望をしていく意向が述べられました。

ここまでが昨日までに私が川崎市及び神奈川県と話し合った中身でした。

耐震化を図るなど機能向上を図る工事に使える補助金のメニュー

それで冒頭の今日行った国土交通省との要請に戻りますが、なんと新しい制度を創設しなくても、今の制度の要件を緩和しなくても、耐震化を図るなど機能向上を図る工事に使える「施設機能向上事業」というメニューがすでに以前からあったのです。国の負担金は2分の1、あとは県と市との協議になるとのことでした。あー、風通しがやっと良くなりました。そして、地元の皆さんが心配するのは良くわかりますとも言われました。

でもこれからですね。具体的には。

国の治水課の方は、川崎市から交付金申請が出た場合、具体的にどういった工事にするのかを確認し、しっかり市と協議、確認していきます。とのことでした。

九州長崎県や佐賀県などに豪雨による被害が広がっています。「短時間大雨警報」が発動されました。災害が起きる前に護岸の耐震化を!スピードあげて実施してほしいと思います。

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