議会活動報告

広島市の少人数学級(35人以下学級)の取組を視察しました

2017年11月18日

視察2日目、11月15日に小学校全学年と中学1年生を少人数学級にしている広島市の取組を勉強してきました。広島市の取組はとても早く、平成16年4月に、「段階的プラン(素案)」を策定しています。この素案は、「小学校、中学校で概ね20人程度の少人数学級による教育を行なうこととし、その実現に向けて計画的・段階的に取り組むため、第1段階として、小学校低学年を概ね20人程度の学級とし、その他を概ね30人程度の学級編成とすることを目標とする」としています。この段階的プランの最終的まとめを平成19年8月に策定しました。

実施スケジュール
  平成20年度;小学校1~3年生及び中学校1年生に導入
  平成21年度;小学校4年生に拡大
  平成22年度;小学校5年生に拡大
  平成23年度;小学校6年生に拡大
今後、中学2年3年への拡大の考えは?と質問すると、「中学校校長会の意見は、加配の活用は、学校ごとの自由裁量という要望が強い。財政と教室の確保の問題などがあり、検討したいとは思うが、現在拡大する計画はない。」との回答でした。

少人数学級の臨時的任用教諭は計180
少人数学級のための今年度の市独自の人件費に関わる予算額は11億1953万7千円です。臨時的任用教諭、非常勤講師)
少人数学級のための臨時任用教諭は小学校150人で中学校は30人とのこと。 広島市の定数内欠員の人数は「小学校225人、中学校102人、特別支援学校42人で、合計369人」との事.川崎市と同じレベルの定数内欠員です。この欠員も臨時的任用教諭などで埋め合わせしているので、相当高い割合で臨時的任用教諭を採用していると思いました。

少人数学級の実施後の具体的な効果について、
「丁寧な支援ができるようになった」と96%が回答
子ども一人一人に担任の目が行き届き、子どもの多様性に答える教育活動を展開することができる。
平成25年6月に、40人学級の指導経験のある教諭を対象に行った調査から、「一人一人の理解度やつまずき等に応じて丁寧に支援出来るようになった」が96%の回答。「一人一人が作業的、体験的な学習活動をする場面を設定できるようになった 」は94%が回答で、その効果が認められています。 また、平成26年に行った「「基礎、基本」定着状況調査」の児童質問調査から、「授業への参加意欲」や「授業のわかりやすさ」等について、少人数学級の導入前より導入後の方が小中ともに肯定的な回答が多かった。

県費負担教職員の移管に伴い、市ではどのような対応を行ったか。
小学2年生は、加配を措置し35人以下学級を実施。
小学3年から中学1年は本市独自に加配し35人以下学級を実施しているとのこと。また、国からの指導方法工夫改善加配の基礎定数化された定数の一部を、活用し、少人数学級にあてているとのことでした。

習熟度別少人数指導について
  習熟度別クラスについては、生徒の興味・関心等に応じ、自分で課題や学習集団を選択出来るようにしたり、クラス名を、「すいすいコース」や「じっくりコース」にしたりする等、生徒の意欲や心情に配慮しながら編成している。 今年度からは特に、「個に応じた指導研究校」として小学校14校、中学校9校を指定し、習熟度別少人数指導の個に応じたきめ細かな指導方法等の実践的な研究を行っている。
   指定校の選択は、年度末に希望調査を行ない、取組内容などをみて、小学校で30校の希望校のうち14校を指定、中学校は9校の希望があり全部指定した」とのことでした。

   小学校では、3年,4年で国語、算数のいずれか、中学校では第2,3学年で国語、数学、英語のいずれかを対象教科として、加配教員を各校1名配置するとともに、教科チームによる年間4回以上の研究授業を実施し、研究の成果を全校に普及する事としている。

教職員の長時間多忙化解消の取組について
  教職員が子どもたちと向き合い、一人一人が精神的なゆとりを持って教育活動にとりくめるよう、教育委員会と学校が一体となって、教職員の業務の適正かに取組んでいるが今後、更に工夫出来る取組を検討中とのことです。

   部活動の担当教員の負担軽減については、教員の補助的役割を担う者として、スポーツ及び文化活動の分野で専門的指導力を備えた地域の人材を派遣している。平成29年度の現時点では、運動部活動の外部指導者として56校に63名、文化部活動の指導者として56校に62名、高等学校においては、運動部の指導者として全日制7校に7名を招聘している。

   国が今年4月に打ち出した学校教育法施行規則の改正により、教員に変わって部活動の大会も引率出来る「部活動指導員」については、今後、国や他都市の動向を踏まえながら導入について検討したいと考えているとのことです。

出勤、退勤のICカードの活用については?と質問すると
「平成17年度から、一人一人のパソコンに、出勤時、退勤時に個人でクリックし入力(だれもがみることができる)。学校から教育委員会に個別に報告している。今後もこのやり方を継続したいと考えている」との回答でした。

【市政への反映】について・・「基本は35人以下学級」
   広島市においては、少人数学級の取組は、今年度からの政令市移管にかかわりなく、平成16年から準備を開始、平成20年度から4年間かけて小学全学年と中学1年生まで拡大した取組は、本市に是非早期に取組むよう求めたい。
  特に平成25年度には教職員に、平成26年度には児童生徒への調査を行ないその効果を確認しています。基本は少人数学級を行ったうえで、習熟度別を取り入れてます。川崎市は少人数学級か少人数指導かどちらを選ぶか学校の選択といいつつ、少人数習熟度別ヘシフトする方向性を示しており、少人数学級は小学1、2年生だけにとどまっています。本市も、基本は少人数学級との考え方にたち、学年の拡大に向けた検討に早期に取り組む事が必要と考えます。