議会活動報告

学校の通学指定の考え方及び坂戸交差点の安全対策について(予算審査特別委員会質問)

2018年3月14日

【石田質問】 はじめに教育次長に通学区域指定について伺います。

通学区域は原則として住所を基本に指定されます。ただし、家庭や個人の特別な事情から、やむを得ず入学指定校を変更する必要がある場合に限り指定変更の申請をすることができます。対象となる理由として、9項目がありますが、そのうちの1つに、交通の危険があることもあげられています。交通の危険を理由に別の学校に指定変更が申請された時にどのように判断するのか伺います。最終的にだれの権限で決定するのか伺います。

【教育次長答弁】 指定校の変更についてですが

保護者が交通の危険を理由として、指定校の変更を希望する場合につきましては、指定校及び希望校の校長は保護者と面談し、通学路の現状を確認した上で、通学が著しく困難であるかという観点から変更の可否について判断しております.指定校の変更の決定につきましては、保護者からの指定変更の申請を受けた区長が、申請理由や校長の判断を踏まえ、許可又は不許可の決定をしている所でございます。

石田質問】通学路である坂戸交差点について、市民文化局長に伺います。

通学路としている第3京浜国道下の二子千年線と、上小田中2号線が交差する坂戸交差点についてです。この通学路が危ないという相談が寄せられました。私も通学時間帯の朝8時前後に行ってみましたが率直に言って大変危険です。

(ディスプレーお願いします)以下、写真を見ながら説明。

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交差点の距離は全長約40m、渡りきるまでの間に信号が4カ所あります。車線は上下線が6本あります。 青になって横断歩道を渡る間に、後方や横から、スピードを上げた自転車、バイクも走りさります。対向車線から車が左折してきます。 後ろからも車が左折して目の前を通ります。 大きなトラックが右折してきます。横断歩道が消えかかっています.ここを歩いていくのです。

ここを通学路としている高学年のお母さんは、小学1年生で安全性を自ら判断して、右折車、左折車に対応しながら安全に渡りきるのは難しい、無理だといわれています。低学年のときは保護者がわたり切るまでついていった保護者がいるとのことです。

そこで市民文化局長に伺います。

この区間でのこの4年間の交通事故とその内容について伺います。

【市民文化局長答弁】坂戸交差点の交通事故について

当該地区を管轄する警察署に伺いましたところ、平成26年は4件、平成27年は4件、平成28年は5件、平成29年は3件でこの4年間で16件の交通事故がおきております。また、交通事故の内容としては、車と車の事故が6件、車とバイクが6件、車と自転車の事故が4件となっております。

【石田質問】危険についてどう思われるか教育次長に伺う

4年間で、人身事故は16件起きているとのことです。これらの事故は右折車と直進するバイク、自転車の衝突が6件、車とバイクの左折巻き込みが1件、車と車の追突が3件、車と自転車の出合頭1件、そのほか5件です。ひとつ間違えば、歩行者が、そして児童生徒が巻き込まれる危険性があります。教育次長に、ディスプレーを見ていただきましたが、小学1年生がこの交差点を横断する事について、右折車、左折者への対応を判断しながら渡るのは危険だと思いませんか.どう思われますか?伺います。

【教育次長答弁】ご指摘の交差点について

坂戸交差点につきましては、交通量は多いものの、横断歩道、信号機、滞留場所等もある一定の交通安全対策がなされた交差点であると認識しているところでございます.通学路の交通安全確保については、交差点の施設面での整備・充実の他、学校・保護者や地域の協力による取組や、交通安全に係る関係機関等の連携による地域全体の安全確保が必要であると考えているところでございます。

【石田質問】国の通知に則り、地域交通安全員の配置について

今の教育次長の答弁についてはあとで要望を述べます。

通学路の交通安全の確保に万全を期す必要があるということで、発出された2012年の国の通知に基づく取組に続き、通学路で痛ましい重大事故がおきたあとに、2016年11月にも文部科学省、国土交通省、警察庁から通学路の安全に向けた取組の更なる推進について通達がありました。

本市の第2期実施計画案にも「地域交通安全員を配置し、登下校の交通事故など、地域における様ざまな危険から子どもを守る取組を推進する」とあります。坂戸交差点を通学する児童生徒の安全確保のために、保護者のかたが強く要望されている地域交通安全員の配置を求めますが見解と対応を伺います。

【教育次長答弁】通学路の安全対策についてですが、

本市の通学路の安全対策については、教育委員会、道路管理者、及び警察などの関係局、関係機関の職員で構成する通学路安全対策会議及び各区に設置した部会に置いて、学校から提出された改善要望カ所について検討し、対策を講じているところでございます。ご指摘のありました箇所につきましては、学校から要望が提出された場合には、通学路安全対策会議高津区部会において、地域交通安全員の配置も含め、必要に応じて安全対策を検討してまいります。」

【石田質問】

今すでに、新年度直前ですが、学校からの改善要望の提出はいつまでに受け付けるのか伺います。

「指摘のあったヶ所について、学校から改善要望があった場合には、通学路安全対策策高津部会において、地域交通安全員の配置を含め、必要に応じて安全対策を検討してまいります」ということです。

新年度が始まる4月、5月の年度初めは、新入生や進級する児童生徒の安全対策や配慮は特に必要となります。区からの要望を取りまとめ、区におろすという段取りをとるわけですから、スケジュールもっと前倒しする必要があるのではないですか。伺います。

さらに、学校からの要望が提出されたとして、安全対策がとられるのはそのあとです。その間の対応策として、教育委員会として、せめて地域見守り隊についての検討を学校に働きかけていただきたいと思いますが伺います。

【教育次長答弁】通学路の危険箇所の改善要望につきましては、

本年1月30日付けで、各学校に対して来年度に向けた改善要望の提出を依頼しており、学校から提出のあった改善要望を5月に「通学路安全対策会議」において検討する事になっております。これまでも、教育委員会においては、交通安全対策の窓口が一本化された「通学路安全対策会議」を設置するとともに、学校においては、地域住民、保護者の協力・参画による交通安全ボランティア活動や、新入学時の下校指導など児童生徒が自ら危険を予測し回避するという交通安全教育などに取組んで来た所でございます。またPTAや地域教育会議などにおいても、地域の安全マップなどを作成している例もございます。

今後も教育委員会といたしましては、各学校がこうした取組の他、通学路の危険箇所における注意すべきポイントについて、保護者や地域ボランティアなどが共通理解を図り、地域において、効果的な見守り活動ができるように、地域の関係機関・関係団体などとより緊密な連携を図りながら、児童生徒の交通安全確保の取組を推進するよう働きかけてまいりたいと考えております。

【石田意見・要望】 教育次長に意見要望

指定変更の理由となりうる「交通の危険」を理由として通学が著しく困難であるという判断は、学校長が行なうということでした。教育次長のお考えも「一定の交通安全対策がされた交差点である」という認識でしたが、そこで、交通事故がおこっているんです。私は本当に児童生徒、特に新1年生が右折車、左折車が目の前を横断する横断歩道を瞬時に安全を判断して渡れるのかどうか、本当に心配です。保護者の方の心配はもっと大きいと思います。

そこを本当に、しっかり認識していただきたい。安全対策として交通安全指導員の配置―これは強く求めておきます。しかし、これも学校からの要望をうけてということです。学校からあがってくるかわからない。あがってきたとしても5月の「通学路安全対策会議」を待ってということですから、配置までにタイムラグがある。その間、せめて地域見守り隊の配置などの取組を、教育委員会から学校に働きかけていきたいと先程、答弁していますから、是非それはやっていただきたくことを強く求めます。

【石田意見・要望】 建設緑政局長にも要望します。

この坂戸交差点の区間は第3京浜国道の下ですので、雨が降る日は昼間で暗い状態です。照明も必要です。横断歩道も、ディスプレーで見ていただいたとおり、手前はほとんど引かれていない。ここを通学するんです。道路の傷みや衝突した痕跡と見られる部分も見られます。児童生徒及び地域住民の交通安全対策として、早急に改善を求めておきます。

いずれにしても、2016年に過酷な重大事故が起き、その後文科相、国土交通省、警察庁が通学路の安全対策を促進する通達をだしています。

こどもの命は地球より重い、誰の命もそうです。是非、その通達にのっとって、児童生徒の人命最優先の交通安全対策ととっていただくことを強く要望します。