議会活動報告

18歳以上の障がい者の夕方支援が新年度から1歩前進することに

2018年3月31日

2014年から障害をもつ18歳以上の方々への夕方支援を求める運動が保護者のみなさんや事業所のみなさんにより粘り強い運動がされてきましたが、2018年度から、前進する事になりました。請願が議会で全会一致で採択されてちょうど3年経ちます。

3月議会の私たちの代表質問にたいし、健康福祉局長は「いわゆる夕方支援につきましては、他都市の視察結果や、複数の関係団体との意見交換等を踏まえ、今年度の「第4次ノーマライゼーションプラン」の改定の中で、利用者の利便性や設備の有効活用を考慮の上、日中一時支援事業を生活介護事業所の開設時間後に行う事ができるよう検討し、平成30年度の制度改正に向け、必要な額を予算案として計上したところでございます」と答弁しました。すなわち、4時以降についても同じ場所で支援がうけられるようにするとのことです。

高校生以下の障害をもつお子さんは、児童福祉法のもと、タイムケア事業や放課後等デイサービスなどで、18時頃までの時間を家庭以外の場で過ごす環境が整ってきました。しかし、高校卒業を機に、児童福祉法から障害者総合支援法の適用に変わり、夕方の時間帯に預かる通所施設がなくなるという課題がありました。高校を卒業した途端に15時半頃以降、通所施設以外の行き場がなくなってしまい、保護者の方が仕事をやめざるを得なくなったり、突然家族の病気や親の介護、保護者の体調不良の時に困っていました。このような現状のもと、多くの保護者のみなさんが、2014年12月に「障がい者の夕方支援を考える会」をたちあげ、市の支援策を求める活動を始められました。

私が健康福祉委員会のときでした。会のみなさんが議員との懇談会が呼びかけられ参加しました。こうした実態をお聴かせいただき、切実な状況や訴えに胸が熱くなる思いでした。

2015年2月に議会への請願が提出され、3月議会で審査、市は事業所を通じてアンケートを行う方針を示し、全会一致で採択されました。その後もみなさんは自ら通所施設利用者や田島支援学校高等部、日中一時支援事業所などへニーズ調査を独自に行い、その結果を報告する議員との懇談会が再度もたれました。そして、その結果を基にして10月にも再度議会に請願が提出され、趣旨採択となりました。

市はこのほど、同じ場所で支援を受けられるよう要綱を変え、職員を配置する予算を増額しました。共産党議員団も何度か議会で質問をしてきましたが、保護者のみなさんの強い思いや運動があったればこそ、そして事業所のみなさんのご努力があってこそと思います。とても勉強になりました。

今後は実施状況をしっかりみていきたいと思います。