このまちで子育て 議会活動報告

川崎市の教職員の勤務実態調査                      過労死ライン55%

2018年5月5日

4月26日の文教委員会で、川崎市立小・中・特別支援学校の全正規教職員5099人対象にアンケートし、4236人から回答を得た勤務実態調査の結果(速報値)の報告が教育委員会からありました。私は質疑の冒頭で実態調査に至った経過と実態調査の目的をまず発言しました。

【実態調査までの経過】

この調査は、文部科学省が昨年4月に、小学校教諭の約3割、中学校では約6割が過労死ラインの月80時間をこえる実態であったことを公表、一斉に各紙がとりあげ、教職員の長時間過密労働が社会問題になりました。

昨年2月、川崎市教職員組合、教職員連絡会から提出された、「子どもと向き合う時間を確保するため、学校における業務等を改善し多忙な勤務実態の解消と労働条件の改善を求める請願」、「教職員の勤務時間の適正な管理を求める請願」を文教委員会で審議しました。

子どもと向き合う時間が確保できない切実な実態は、子どもの教育を充実させる上でも改善されなければなりません。教員の多忙化解消は一刻もまてない状況です。すでに横浜市では実態調査を行って対策も示されている。請願の質疑で、川崎でも早くやるべきと私は主張し、教育次長も実態調査を横浜市のも参考にしてなるべく早く行うと答弁し約束しました。その後も、実態調査の行い方、内容についても委員会に報告すべきと求めました。昨年10月から今年1月まで実態調査を行って、今回速報値が報告されたのです。

【市の調査結果で勤務実態が明らかに】

私が注目し、質疑した主な論点は以下の通りです。

①中学校の総括教諭・教諭が過労死ライン54,9%にのぼることが明らかに

中学校の1週間当たりの学内勤務時間を見ると、教諭が63時間54分、総括教諭が58時間51分です。平均すると週61時間ですが、これが、過労死ラインである残業時間月80時間超との関連で、どうなのか、何も示されていないので、質問しました。課長は「80時間を超える目安の学内勤務時間は週60時間であり、中学教諭の54,69%が該当する」と答弁しました。週60時間が目安ということは、教諭と総括教諭の平均が61時間だからこれが月80時間を超える時間に相当するということかと再度確認、「その通りです」との回答でした。小学校で週60時間を超えているのは副校長・教頭が60時間22分です。中学の副校長は59時間37分でした。

②休憩時間を98,3%もの教員が、ほとんどとれていない(78,9%)、どちらかというととれていない(14,5%)状況です。

また、実態調査では、休憩時間がほとんど取れていない教職員でも終業後の勤務時間が長い傾向が明らかです。

教員の休日出勤は、月に1日以上が70,3%、特に中学校では75,5%の教員が月に3日以上休日出勤している。中でも驚いたのは、中学校では月7日以上の休日出勤が25%を占めていることです。

中学校教職員の休日等の業務内容は部活動、クラブ活動が80,5を占めます。

次に授業準備57,7%、成績処理が32,8%と続きます。中学校教職員は、平日終業後に授業準備に充てる時間が36,7%で、小学校71,4%に比べ少ないのですが、その分、休日出勤して授業準備している方が多いのだと思いました。

④始業前1時間以上業務に従事している教職員は小学校30,2%、中学校31,9%となっており、終業後3時間以上業務に従事は、小学校35,9%、中学校42,5%

(うち中学校は終業後4時間以上5時間未満は14,5%、5時間以上は6,4%も占めます)

教員は授業にもっともやりがいを感じ(67,1%)、授業準備に今よりも時間をかけたい(75,2時間)と感じています。

教員の始業前、終業後の業務内容は、いずれも1位が授業準備です。

授業準備について 小学校 始業前は77,6% 終業後は71,4%

中学校 始業前は71,4%、 終業後は36,7%です。

【今年度、事務支援員と部活指導員が全市でたった3人ずつ】

夏までに検証し来年度予算要望するとしていますが、どうする対策!

こうした実態にたいし、今年度は①教職員事務支援員の配置が全市でたったの3人、②部活指導員の配置も全市でたったの3人。夏までに成果を検証し翌年度の予算化にむけるとしています。③今年度、就学援助事務システム化と④校外研修の整理も行うとしていますが、これだけの実態調査の結果がでながら、(もっともこれは予測されていたことであるにもかかわらず)、対策がこれでいいのか?そしてこれだけ?といわざるを得ません。なぜ、この4つだけなのかと質問する委員もいました。他の委員の質疑で事務支援員は教材プリントの印刷、学年通信等の印刷と仕分け、配布等こまごまとした事務を行うとのことです。私は、部活指導員については、教員との連携や子どもの体調管理、事故の場合の責任等の課題が考えられ、学校現場の意見をしっかり反映し検証してほしいと発言しました。

教職員が担っている業務の中でも、給食業務は市が行うべきです。これは文科省も教職員の業務の見直しの中で示しています。他の自治体でも行っている自治体があります。今までも委員会で私は何度も主張してきましたが、今回も公会計化を早期に行うことを求めましたが、今年度中に文科省がガイドラインを示すことになっているので、ガイドラインがでてから、検討するとの回答でした。これもスピードアップすべきです。

来年度以降は

市教委は、来年の2月から3月に、調査の結果分析の最終報告を出し、「基本的な考え方及び当面の方策」を策定し、来年度から、その方策に基づく総合的な取り組みを推進するとしています。他の委員からもスピードアップすべきではという意見がでました。

【教員定数をふやすことこそ求められます】

私は最後に、今回の実態調査を受けて過労死ラインを超える中学校の教員が55%もいるとわかった。教員の長時間多忙化を解消し、子どもと向き合う時間を確保することは、いきとどいた教育を行うことに直結します。そのためには、教員を増やすこと、教職員定数を増やすことです。そして、ひとクラスの児童生徒の人数を減らすこと=少人数学級を実施することが、最も求められることですと主張し、早期に取り組むべきと求めました。

質疑を終えて、

ホームページにも時おり掲載していますが、この間、35人以下学級に取組む自治体が本当に増えています。川崎は遅れてしまっています。私たちは、代表質問でも実際に行っている自治体名をあげて、川崎の財政は豊かなのだから、35人以下学級を実施する財源はあるんです。一人一人に寄添った教育を行い、研究指定校で実施した報告でも教育効果が大きいことは報告されています。このことが教職員の長時間多忙化を解消することに直結すると思います。