このまちレポート

精神保健福祉家族会連合会あやめ会の設立50周年記念大会に参加しました

2018年5月15日

CIMG287314日、川崎市精神保健福祉家族会連合会 あやめ会の設立50周年の記念大会が行われ、出席しました。精神障がいのあるかた及びその家族が安心して暮らせる社会の構築に向けて幅広く活動されている「あやめ会」は昭和44年に設立され、今年で50周年を迎えられました。理事長さんは挨拶で、今日にいたるまでの家族会の道のりは決して平坦なものではなかったと話され、先達の強い志と行動力、これを支えていただいた市政に感謝を述べられました。50周年を迎えることができたことを率直に祝福したい気持ちとともに、これまで蓄積した知見や組織基盤を次代に引き継ぐべく、今大会では、これからの家族会や精神保健福祉のあり方について議論しその方向性を見出していきたいとのべられました。

各行政区の家族会や、あやめ会の運営する地域活動支援センターの活動・事業紹介がありました。各行政区の家族会は、川崎区から,さんか会、さちの会、こすぎ会、すいよう会、もくよう会、泰山木の会、麻生やまゆり会と会の名称を設けています。悩み事を話したり、聞いたり、学習や交流会をひらいておられるとのこと。地域活動支援センター窓の会は、戸別訪問活動を行なっており、当事者のかたに寄り添いながら信頼関係をつくっておられるとのことでした。友達をつくる会、音楽教室やグループ活動などをおこなっておられるとのこと。どうぞ、気軽においでくださいとよびかけられていました。こうした家族会の皆さんのとりくみは、本当に大事だとおもいます。

第2部は、シンポジュームの前に、「これまでの50年とこれからの精神保健福祉」と題して埼玉県済生会鴻巣病院副院長/あやめ会理事、前東洋大学教授の白石弘巳先生が基調講演されました。シンポジュームのテーマは「地域とともに歩む精神保健福祉へ」。パネリストは、当事者の方2人、家族の方2人、支援者、行政、あやめ会の方が1名ずつ、計7名の方がそれぞれの立場から、テーマに沿っての発言がありました。

地域で安心して暮らせるために、夜間に体調が悪くなることもあるが救急搬送といのちの電話がつながるようにしてほしい.日中当事者の方が家で一人でいる時間が長いが、近くに話したいと思える人がいればと思う。家族は成功体験をもっている.失敗体験も含め、交流できる場がもっとあればよいと思う.共通した体験を持つ仲間は心強い。家族が高齢化しているので、若い人たちにも参加を呼びかけていきたい。等が語られました。

あやめ会として市への要望活動を毎年行っていることの発言がありました。

① 精神障がいにも対応する地域包括ケアシステムの充実を、②経済的支援を

(精神障がいの2級も重度障害者医療費助成制度の対象にしてほしい)、③救急医療対応の充実を(現状は夜間、休日の救急医療体制が4県市の当番制であるため、他市の当番病院まで連れて行かなければならないことがあり、川崎市で対応できるようにしてほしい)、④差別解消の条例を是非つくってほしいというどれも切実な要望です。わたしたちも何度も質問をしている要望です。

白石先生は最後にできることからやっていこう。やりたい人がやれることからはじめていこうと発言されました。コーディネート役の精神保健福祉センター所長の竹島正先生は、今、2つのことを考えている。地域包括ケアシステムに、精神保健も一緒にはいること、ピュアサポーターや地域活動支援センター等いい取組みをしているので、横のつながりをつくって連携ができるようにしていきたいと結びました。

最後まで参加させていただきました。50周年記念大会にふさわしい画期的な内容だったと思います。いろいろな立場の方の発言が聞けるこうした機会は初めてでとても勉強になりました。ありがとうございました。