このまちレポート

来年度使用の中学校道徳教科書は「学研」に決まりました。

2018年8月26日

CIMG3031教育委員会臨時会が8月26日開催され、来年度使用する教科書の採択が行われ傍聴に行きました。特に今年は、来年度から初めて中学校で使用する道徳の教科書が採択されるという事で、傍聴者が大勢見守る中で審議されました。会場は高津区にある川崎市総合教育センターです。写真は会議中は撮影禁止ですが、始まる前ならということで、開会の数分前の写真です。

5人の教育委員の方が、事前に8社の刊行された道徳教科書を事前に読みこんで発言されました。
それぞれの委員の方の「道徳」教育についての見解、それぞれの教科書についての評価を発言され、その上で具体的に推薦する出版社名を発言されました。

1巡であがったのが「学研」「東書」「光村」でした。この中から2巡目で「学研」が採択されました。

「学研」を推薦する委員は3名のかたで、理由は、

中学生に、自分の頭で考えを持ってほしいと思う。多様な考えがある中で自分の考えを自分でしっかり考えるようになってほしい。そのためには教材は、はじめの段階でなにも方向性を示さない方が良い。これが正解ということはない。

大人の言う事を鵜呑みにしたり、ただ反対するのではなく、他力本願でなく、自分なりに考え、自由闊達な議論をすることが大切。特定な価値観を押し付ける傾向の教科書はよくない。道徳は、数値で評価はできない。国語や算数とは違い、正解はない。先生がはじめから答えを持たない。先生も子どもと一緒に考えるような学級経営が必要。

考える、議論する事が大切。自分の事として考えられる。読んで、短くわかりやすいほうが適切。学研には心がゆさぶられる表現があった。ノートを活用する事については、書く事が負担になるこどもがいると思われる。話し合う事に集中できることが大切。意図や方向性がはいり過ぎていると思う教科書は推薦できない。等の理由でした。

一方、現状を考えるとある程度考える方向性がある方が良い.教師が忙しいので学習の手引きがあったほうがよいという考えのかたもおりましたが、学研の教科書を推薦するかたが3名で多かったので、協議のすえ「学研」が採択されました。

なお、1巡目のあと、教育長から道徳の評価が入学選抜に活用される事はないと確認がありました。
こうして、各教育委員のかたが活発に議論され、中学校の道徳教科書の採択が終わりました。勉強になりました。