このまちで子育て 議会活動報告

保育園が開園して半年、おもちゃがほんのわずかしかない等の声が届く

2018年10月19日

 子育て1  高津区ではありませんが、ある保護者の方から、「4月開設のある認可保育園に入園できました。既に半年経とうとしていますが、保育室にはほんのわずかな遊具しかありません。」「きちんと川崎市が保育の内容を監査し、保育の質を確認してほしい」などの声が私たちに届きました。
待機児童対策で保育所が急増してきました。量の確保とともに、健やかな育ちを支える「保育の質」の確保が求められています。
ちょうど、2017年度の決算議会でしたので、共産党の決算の総括質疑でとりあげました。

児童福祉法で政令市等は年1回、全ての保育所の実地検査を義務づけています。監査体制、回数、監査内容及び問題があると指摘された内容や指導について、以下こども未来局長の答弁の概要です。

★認可保育所等の実地検査は
児童福祉法等に基づき、運営面、会計面、児童に関わる処遇面について、1施設に付き保育士等の専門職と事務職の2名体制で対応している。また、運営状況が良好と認められた保育園に限って、隔年での書面監査を導入し、全ての施設に対し指導監査を行っている。
2017年度は保育所324施設を対象に、実地検査を定期と随時を合わせて193件、書面監査を136件実施した。

幼保連携型認定こども園2施設に実地検査を実施した。
地域型保育事業については、家庭的保育事業24事業所、小規模保育事業32事業所、事業所内保育事業4事業所、全部で60事業所を対象として、実地検査を35件、書面監査を25件実施した。

その結果、改善報告を求める文書指示事項は、保育所で65件、幼保連携型認定こども園で3件、地域型保育事業で24件ありました。
主な内容は会計経理、諸規定、帳簿の整備に関する指摘、職員配置、保育の指導計画の見直し等に関する指摘だった。

職員配置について何を指摘されたのか? 改善されたのか?
子どもの少ない時間帯においても保育士等要保育園1件を満たした職員2名を配置するところ、1名の要件が満たなかったもので,その後改善された事を確認している。

★認可外保育施設の指導監査は
国の認可外保育施設指導監督基準に基づき、児童の安全確保等の観点から、保育内容、保育従事者数、施設設備等について、公立保育園園長経験者等の民間保育施設指導員が1施設につき2名体制で、年1回全ての施設の立入り調査を実施している。

平成29年度の指導監督について、川崎認定保育園131施設、お仲間保育室5施設、地域保育園35施設、その他届けで対障外の55施設、合計226施設に対して実施しました。

その結果、改善報告を求める口頭指導は、室内遊びの際の遊具の充実に対するアドバイスや荷物の落下防止が不十分である事に対する指摘など287件でそのうち、文書指導に至ったものは、有資格者の不足で2件あった。

指摘された事項は改善されたか? 有資格者不足の2件については、改善されたのか?
立入り調査の指摘事項については、期限を設けて施設からの改善報告を受け、再度の現地確認等を実施しており、287件中285件は改善されている。
文書指導2件の内、1施設の施設は閉園され、他の1施設は強く改善を求めているところ。子育て4

★行政の指導と今後の取組みについて質問しました
①子どもの命や育ちに直結する保育の質の低下が懸念される監査結果については、行政がより丁寧に関わる必要があると思うが、どのような対応をしているのか?
②「施設の増加に体制が追いついていないのではないか」「年度が替わると保育士の入れ替わりが激しい」などの声が聞かれます.継続的に安全や健全な運営を保つためにどのような対応をしているのか?
③新しい保育園に対して定期的に相談に乗る事が必要と思うが?

この質問に対し、子ども未来局長は、
今後も引続き、指導監査・監督の際には、基準に沿った丁寧な指導や助言を行なうとともに、監査担当部署と各区保育総合支援担当とが連携し、年度当初や新規開設後の一定期間、更には施設からの依頼に応じての現場での助言や指導、公開保育や保育交流、出張講座等を通じた支援の実施により、保育の質の維持・向上に向けた取組みを行なってまいります。