議会活動報告

公立保育所の民営化は社会福祉法人に限るとしている名古屋市を視察

2018年10月30日

IMG_0607[1][5346]10月23日名古屋市の公立保育所の民営化について視察しました。そもそも私たちは民営化は問題があるとして反対してきましたが、名古屋市の民営化は社会福祉法人に限るとしていることを、かなり前に一度視察した経過があります。その後の状況について学びたいと思って視察しました。

保育を取り巻く状況や民営化の理由は同じですが、具体的な考え方の違いはくっきりしています。社会福祉法人に限る理由は、保育の質の確保です。そして、民営化する保育園名の公表は6年前に行ないます。それは、途中で、民営化が決まり、先生が全部変わることを知らないで入園する事を避けるためと言います。川崎の公表は2年半前で、先日、平成33年度の民営化園が公表されました。

さらに、名古屋市は、保育内容や運営の条件を定めた法人公募要綱案を保護者説明会の中で示し、保護者の意見を聞きながらつくっている。名古屋市内で3年以上保育所等の運営実績がある社会福祉法人を対象に公募することとしている。また、これまでの移管では外部有識者の他に保護者も選定に当たる評価委員に入っているなど、保育の質の確保にこだわり、保護者への配慮がしっかりされていると思います。IMG_0640[1][5344]

引き継ぎ共同保育は1年間、受託先から5人の保育士がともに保育にあたり民営化の際に子どもが不安定にならないように配慮しています。川崎市は半年間です。

名古屋市は、民間保育所285園あるうち、株式会社が運営している園は30カ所との事です.川崎市は民設民営の認可保育園は全部で310園ありますが、株式会社は157園、約50%を占める等、大変多く参入しています.私たちは数年前に株式会社立の保育所の運営費に占める人件費の割合がとても低い事を調査、公金が本社に還流する仕組みの懸念に付いて指摘し、指導、監査をしっかり行なう事を求めて来た経過があります。

川崎市の民営化計画は、平成34年度の1カ所を最後に終わります。しかし、今後も待機児童解消のための整備が続く中で、株式会社の参入を極力抑えていく必要性、園庭のある保育園の整備促進を図る上で、名古屋市のこの姿勢は学ぶ事が多いと思います。