日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

コロナの重点医療機関である県立循環器呼吸器センターに伺いました

2020年10月30日

センターの建物

29日、新型コロナウイルス感染症の重点医療機関の役割を担う県立循環器呼吸器センターに伺い、勉強してきました。

当病院はクルーズ船の患者の受け入れを2月12日から3月11日まで行い、3月28日から市中感染者の受け入れを始めたとのことです。

4月1日、知事が神奈川モデルの重点医療期間のひとつとして当病院名を公表。当センターは結核病棟がある病院として動線もレッドゾーン、グレーゾーン、グリーン・ゾーンと分けられていること、結核の感染防護の対策が取られ、トイレが部屋に整備されている個室があること。発熱外来も行なっていたことが、より受入可能となった。ハイリスクゾーンには33床確保。ローリスクゾーンに擬似症7床が確保されています。個室も含め全部で60床のうち、コロナの受入は40床。残りの20床はいわゆる空床にしているとのことでした。県内でもおそらく最大のベッド数を確保していることがわかりました。

4月初め、コロナの患者を受け入れることになり、4〜5日の間で、結核入院患者さんを横浜市大神奈川病院に全員の転院を受けていただき、4月7日には、転院完了。即、重点医療機関として患者の受け入れを開始したとのことでした。14日には手術患者の受け入れ停止、(6月3日に再開した)。

4月・5月は一つの病棟を閉鎖し、その病棟の看護師をコロナ対応の病棟に投入し、赤ちゃんのいる看護師や持病のある方など、感染リスクのある方などはコロナ対応から外した体制を取るなど、2週間くらいで看護体制をとったとのこと。未知のウイルスで特にクルーズ船の受け入れの時は、感染リスクの恐怖と闘いながら、自分たちもストレスを抱えているけど、一番大変なのは、患者さんと言いながら、医療者としての使命でやってきた。の話に感動しました。こういう医療従事者に本当に支えられていると思います。防護服の着脱の指導から感染防護対策をとりながら患者に寄り添いながらの看護体制など看護師の中心になるのは感染症専門の看護師でした。

外来は閉めないで対応してきたが、通常、1日の患者は420人ですが、300人に減り、最近は350人くらい80%まで復活してきている。入院の稼働率は去年80%。今年は60%。

4月から赤字で、補助金がない状態で、医療収益は7億9000万円減。患者の減少などで資材や診療材料などの支出が減ったことで、減収は4億7600万円になるとのこと。補助金が届けば、補助金の額にもよるけれども、この減収も補填されるのだがと言われ、まだ補正で議決された補助金は届いていないようです。

N95のマスクが足りないこと。輸入に頼っているので、入荷はしても顔の形にフィットしないんだそうです。

センター機器

一般の重症患者にICUを使うので、コロナの患者が重症化する場合は基本的には高度医療機関に転院する対応を図っているとのことです。

最後に当病院が呼吸器疾患を扱っていたから新型コロナの患者を受け入れることができた。結核対応の病院なので、蓄積された知見で対応ができたと思う。こういう公的医療機関の役割はますます重要です。そして、循環器呼吸器疾患の大切な人材資源と医療資源を県民の命と健康を守るためにしっかり活かしていくことが大切と思いますし、この思いを共有できたと思いました。ポストコロナの社会は、コロナの経験を踏まえて、余力ある医療体制にしていく必要性を強く思いました。勉強になりました。

丁寧に質問に答えていただき、また、お忙しい時に時間を割いていただきありがとうございました。

循環器センターへ

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