日本共産党
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石田 和子

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石田 和子
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「かながわ脱炭素ビジョン2050」、中期目標、ソ―ラーシェアリングについて 〈環境農政常任委員会質問その2〉

2022年4月3日

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2022年4月3日

3月8日の常任委員会の質問の報告の続きです。▲は答弁要旨です。

「かながわ脱炭素ビジョン2050」に事業展開などを明記すべきでは

昨年11月に県は、IGES(地球環境戦略研究機関)と一緒になって、「かながわ脱炭素ビジョン2050」を発表しました。これは、2050年脱炭素社会の実現に向けて、県民・企業・団体・行政が目指すべき将来像や今からできる行動の選択肢などを提示するものとしています。

この内容はある程度、参考になると思いますが、ここで提示された取り組みを進めるためには、どのくらいの費用がかかり、どれだけ投資が必要で、どれだけのスピードで進める必要があるのかなどが記されていません。

本ビジョンの想定では、「省エネや再エネの導入などの温室効果ガス対策を進めた結果、2050年の脱炭素社会の達成時、約6メガトンの温室効果ガスが削減できず」と書かれ、「地中深くに貯留・圧入する必要がある」と書かれていますが、「現実問題として県内でCO2貯留池を確保することは社会的な条件などから難しい」とも書かれている。

現在、気候危機対策は様々な研究グループがレポートを出しています。「未来のためのエネルギー転換研究グループ」は、「グリーン・リカバリーと2050年カーボンニュートラルを実現する2030年までのロードマップ」を出し、2030年に石炭火力発電所をゼロ、原発をゼロと想定した上で、2050年には既存の技術で温室効果ガスを93%削減できるとのことです。また、投資とそれによる効果、雇用問題にも触れ、様々な試算とともに、今後の課題についても明記されています。

県として、かながわ脱炭素ビジョン2050をさらに発展させ、温室効果ガスの排出ゼロに向けての事業展開とそれにかかる費用や投資効果などを試算して、県民にわかりやすく示していくことが必要と思うが見解を伺う。

「かながわ脱炭素ビジョン 2050」は、目指すべき将来像のイメージや、今からできる取組を県民や事業者の皆様と共有するために作成したもの。

▲2050 年までに、既存の技術だけで温室効果ガスをほぼ削減できるとする、研究もあるが、脱炭素化に向けては、様々なシナリオが想定できる。

私たちとしては、「2050年脱炭素社会の実現」は、現在の技術だけで達成することは困難であり、今後の技術開発や社会状況の変化等を踏まえて、取組を継続していくことが必要だと考えている。

▲来年度は、2030 年度の中期削減目標の達成に向け、県が行うべき施策を総合的に検討するため、温室効果ガスの削減効果や経済波及効果等の調査を委託したいと考えていますので、その結果等を踏まえ、まずは2030年に向けてしっかりと取り組んでいきたいと考えている。

中期目標で、CO2削減目標を高く設定を

パブコメに寄せられて県民の意見に、国の目標を横置きにするのでなく、県としての目標を示すべきという意見がありました。私たちも国のCO2削減目標・46%削減と同様にするのでなく、先進自治体や諸外国のように目標を高く設定することを求めてきました。2023年度の全面改訂の際には検討するのか伺う。

▲今回の改定は、新型コロナウイルス感染症の影響等を考慮し、最小限の改正と

したため、国と軌を一にして、2013 年度比46%削減という目標を暫定的に置くものとした。

・令和5年度を目途に実施する予定の全面改定の際には、各種統計やデータ等を参考に、中期目標についても再度検討する予定との答弁でした。

【要望】

「かながわ脱炭素ビジョン2050」と中期目標について、意見要望です。

2050年脱炭素社会の実現は、現在の技術だけで達成することは困難であり、今後の技術開発や社会状況の変化などを踏まえて取り組みを継続するとの答弁でした。新技術の開発は今後進められると思いますが、それを前提にすればCO2削減が先送りされる懸念があります。特に2030年までに緊急にCO2の大幅な削減が求められている状況では、既存の技術や実用化の目処が立っている技術を積極的に普及・導入することが必要です。

中期目標について、CO2の削減目標を国と横並びの46%でなく、高く設定することについて、令和5年度を目途に実施する予定の全面改定の際には中期目標についても再度検討するとの答弁でした。この10年が気候危機を脱する上で決定的に重要だと言われています。削減目標を高く掲げ、確実に実行する事業展開、それにかかる費用、投資効果などを試算して県の姿勢を県民にわかりやすく示すことで、より、県民の行動変容含めた協力を得られると考えますので、よろしくお願いします。

ソーラーシェアリングについて、

前回も質問しましたが、国の新年度予算に農水省と環境省がソーラーシェアリングの取り組みが新たに提示されたので、改めて県の対応を質問しました。

太陽光発電と農作物生産を同時に行う「ソーラーシェアリング」が注目されています。農水省「みどりの食料システム戦略」では、温室効果ガス削減の具体策と言われている。促進策として農水省からガイドブックも毎年発行されている。農水省は21年度から「みどりの食料システム戦略推進交付金(8億円)の一部として補助しました。地域ごとに適した作物や場所、パネルの種類などを選ぶことで、より「地域型」の事業を広げようとするものです。

また、環境省は、21年度補正から新設された「PPA活用などによる地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進加速化事業」(22年度予算38億円)でパネルを含めたソーラーシェアリング設備導入を支援します。太陽光発電の拡大に資する施策であり、地域と共生する事業のさらなる拡大が求められると考えるが見解と対応を伺う。

▲ソーラーシェアリングは、農業経営の安定化や耕作放棄地の解消等に資するケースがあることから、農政においても有効な取組みの一つと認識している。

▲一方で、台風での倒壊や、パネルで太陽光が遮られ農作物の生育に影響が出たり、営農者と発電事業者が異なり営農の収益が上がるか不明確なケースも生じているといった課題があるため、現在、農林水産省が有識者会議により、農業的視点、工学的視点、経営的視点からあり方を議論していると聞いているので、こうした動きを注視していく。

▲・現状においては、支柱の基礎部分は農地法の一時転用手続きが必要なので、制度や優良事例について、県ホームページのほか、市町村農業委員会などの農業関係機関を通じて、農業者に周知、紹介することで、引き続き産業労働局と連携して推進していきたいと考えている。

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