日本共産党
前神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

津久井やまゆり園について、14日に知事が行なった芹が谷園舎での説明について18日常任委員会が開催 報告その2

2019年12月29日

議会最終日の18日の午後、厚生常任委員会が開催されました。14日に芹が谷園舎で行われた行事の会場に知事以下副知事、福祉こども未来局長などが同行して、指定管理期間の短縮と公募により新たに指定管理者を選定するということについて知事が初めて説明をしました。その時の記録が厚生常任委員会の委員に配布され、この内容について急遽委員会が開会されました。私の行なった質疑の論点について概要を報告します。

① 知事は、この日の説明会で、利用者の皆さんに3年半前のあの凄惨な事件の裁判が来年

1月から始まる。始まると共同会にとって良くない情報がどんどん出てくると言い、このまま共同会に経営をお願いし続けることが来年になってできなくなるかもしれないと説明しました。

ア、 なぜ、本会議場の説明では触れなかった3年前の事件の裁判が始まることを新たな理由に持ち出したのか?

イ、 裁判は司法に委ねるべき問題である。共同会にとって良くない情報がどんどん出てくるという根拠は何か?

ウ、 事業者の募集が遅れると引越しが間に合わなくなると言っているが不安を与えることをなぜいうのか?

(答弁不能で、暫時休憩になりました。特に良くない情報がどんどん出てくるという話は、家族会の皆さんに対しても説明しています。あの時、どうしてああいう事件が起きたんだ。その時、どんな支援が行われていたんだということが今頃になって問われることになるとまで言われ、公募しなければならなくなってしまったら令和3年に間に合わなくなってしまうとまで説明しています。ここまでいう根拠は何かについての説明を求めても納得いく答弁はありませんでした)

② 共同会、そして職員の皆さんにも説明したいと言って知事の話した内容も理解ができな

いものです。津久井やまゆり園から地域移行された3人の方に直接会ってきたが今、生き生きと働きニコニコして元気でおられることに触れて、あーこんなことも可能なんだということに気がついた。これまで共同会のおこなっている意思決定支援について、責めるつもりはない。我々も気がついていなかった。我々自身の問題でもある。我々自身も反省して出直していきたいと言われました。

ア、 生き生きしておられる3人の方の意思決定支援も共同会がおこなったと思うが、何がやり方がまずいというのかがわからない?

イ、 共同会の意思決定支援がまずくて反省して出直していきたいということなのか?

(この質問にもよくわからない答弁でした)

「事実誤認に基づき政策決定するのはおかしい」「政策決定の順序が間違っているのではないか」の家族からの意見に、知事は「政策決定はしました」と答える。

ある家族の方から「園の散歩ができていないこというのは、事実誤認である。事実誤認にも

とづき政策がきめられるのはおかしい」と発言されました。また、「知事は3人の方と会ってきたというが私たちの話も調節聞いてほしいし家族会、職員の方と会う時間を作って欲しい。その上で政策決定をするんではないのか。政策決定をした上で丁寧な説明をするというのは違うと思う。知事は話し合う時間は調整する。これで終わりじゃないと言われた、ということは政策決定がされていないと思っていいですね。」の家族の質問に知事は「政策決定はしました」と答えました。

私も政策決定のプロセス、手続きが間違っていると以下の点を主張しました。

ア、議決事項を変更する根拠は基本協定書の第73条によるとしているが、73条は「県と

かながわ共同会の協議の上、本協定の規定を変更できる」としています。先日、私は県はかながわ共同会とどういう立場で協議にのぞむのかと質問した際、協議の申し入れを行い、協議を受けていただく立場と答弁されました。なのに、協議を行う前に知事が政策決定をしたというのは、プロセスが間違っていると思うと主張しました。

イ、指定管理制度は質の担保などについて、モニタリングを行うことになっていて、基本協

定書では、毎月のモニタリング、年度のモニタリング、満足度のモニタリング、苦情.意見などについてのモニタリングを行うとされ、県は問題があった時に「改善勧告」を行う。随時モニタリングを行ない、その結果、管理業務の改善が行われなかったと判断した時に「改善指示」、それでも改善されない時に県は「指定の取り消し」をすることができるとされているが、事前の勉強会で、これまでこのような段階を踏んだのかと聞いたところ、どの段階までもいっていないと答えたのに、今、立ち入り調査、随時モニタリングを行ない、管理業務が適切に行われているか、支援の内容について確認していると答弁している。これまでどの段階までいっていないと答え、さらに今回の監査の結果がまだ出ていない段階で、なぜ、変更の政策決定をするのか。順番が逆ではないかとの指摘にいずれも答弁は不明確でした。

疑問は一つも解明されませんでした。

委員会は議論が伯仲しましたが、納得のいく説明、答弁がされず、19時半過ぎ頃まで続きました。これから、理解を得られるよう丁寧に説明をしていくとの答弁に終始したまま越年です。

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