日本共産党
神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

津久井やまゆり園の指定管理期間を短縮し、指定管理者を新たに公募選定するとの突然の黒岩知事の発言を巡って 報告その1

2019年12月29日

かながわ共同会による津久井やまゆり園の指定管理期間は、平成27年4月から令和6年度までと議会で議決されています。12月5日の本会議場で知事はこの指定管理期間を短縮し、新たに公募で指定管理者を選び直すと突然発言しました。

10日、13日の厚生常任委員会では、この案件を含めたいくつかの報告事項、議案、所管局の事業などについて質疑がおこなわれ、私の質疑の順番は13日でした。

また、12月18日の議会最終日の午後、14日(土))に知事がやまゆり園の行事に出かけ、利用者、家族、職員の皆さんに行なった説明と質疑の内容について、厚生常任委員会が開催され、質疑が行われました。(18日の質疑はその2で報告します)

まず、5日、本会議場において、知事が述べた変更理由について、

知事は、その理由をかながわ共同会の理事でもあった愛名やまゆり園の元園長が強制性交罪で逮捕された事件を上げ、社会福祉法人としてすべての人の尊厳を守るべき立場にあるかながわ共同会の道義的責任は看過できないこと。その後、かつての津久井やまゆり園の利用者支援で車椅子に長時間拘束していた。園外への散歩がほとんどなかったなどが、次々と知事のもとに寄せられてきたこと。加えて、利用者の意思決定支援を進める中で、かながわ共同会からグループホームや他の法人の施設に移った方々が、地域の活動に参加するなど希望に満ち溢れた表情で暮らしていた姿が感動的なシーンであったとし、津久井やまゆり園の再生により新しい障害福祉のあり方を示していく必要がある。その運営は人権を尊重し利用者中心の支援を実現するものでなければならないとして変更するというものです。

津久井やまゆり園の指定管理の再公募に向けて報告されたスケジュール

今後、「津久井やまゆり園の管理に関する基本協定書」に基づきかながわ共同会に協議を申し入れ、次の定例会に考え方を報告する。来年7月に指定管理者を募集し、12月に指定管理者の指定議案を提出、令和3年度から新しい指定管理者による管理運営が開始されるというものです。

10日、13日の常任委員会での各会派・委員の質疑の概要

10日、13日の他会派の質疑では、●5日の突然の知事発言を巡って、所管局、所管課がどのように関わったのか。●入居者や家族に大きな不安を与えているという認識があるか。●令和6年まで共同会でいくと議決しているのに緊急性がそんなにある大問題か釈然としない。●3年半前のあの凄惨な事件の後、利用者や家族の不安や混乱を考えて、家族会も引き続き共同会に運営を望まれたので議会としても継続に賛成してきた経過があるのに変更する理由が不明であり、議会軽視ではないか ●意思決定支援を行なっている共同会として期間短縮の発言は職員のモチベーションを下げることになる。●知事が、かながわ共同会の施設からほかのグループホームに移った人の姿を見て感動したというがその内容を問う質問に対して、知事はテレビ報道を見て感動されたとのことでした。◉やまゆり園の元園長の事件を理由にして津久井やまゆり園の指定管理を見直すことの妥当性について、混在しているのではないか。●基本協定書のどの部分に変更の根拠があるのかに対し、73条と回答。●知事は利用者、家族に丁寧に説明すると言っているが、まだなのかの質問に、手紙を送信したとの答弁があり、13日に資料として手紙の文面が各委員に配布されました。●立ち入り調査をすると言っているがどのような内容か?に対し、基本協定書に基づき管理業務は適切に行われているかの確認を行なっている。随時モニタリングを行なっているが、県として確認すべきこと、支援の状態はどうなのかなどを検証している。●これまでのモニタリングで満足度はどうかの質問に高い評価を得ているという答弁がありました。

私は13日の午後に、知事の「津久井やまゆり園の指定管理方針の見直し」について、関連して重度障害のある方の地域の受け入れの基盤づくりについて、県立さがみ緑風園の指定管理方針について、他、1件について質疑を行いました。 ここでは津久井やまゆり園について報告します。

私の質問したいことは、先行会派の質疑でほとんど行われましたので、冒頭、基本的な考え方について、以下の4点を発言しました。

本会議におけるこの度の知事の発言についてですが、①愛名やまゆり園の園長の起こした許しがたい事件と車椅子に長時間拘束していたこと、散歩がほとんどなかったことなどが次々寄せられたという理由が、果たして、議会が議決した津久井やまゆり園の指定管理期間を短縮し、公募選定に変える理由になり得るのか疑問である。また②この間の県のモニタリングはどうなっているのかという問題がある。③今回、知事は、再スタートできるようこれまでの方針を見直し公募で選定する方針を決断したと言われましたが、すでにこれまで「津久井やまゆり園再生基本構想」に基づき、取り組みを進めているのに、この間の取り組みの努力と継続性はどうなるのかという問題がある。④知事の感動的なシーンだったという発言が、報道を見て感動したということですが、短絡的と思いますし、説明になっていないと発言したあと、続けて質問しました。

(要約した内容で報告します。特に答弁は丁々発止なので不正確です。また、限られた概ねの質問時間との関連で実際は省いている箇所があります。)

津久井やまゆり園の指定管理者を令和6年度まで「かながわ共同会」とする

ことは議決事項です。一旦決めた議決事項を変更することができる根拠規定は「津久井やまゆり園の管理に関する基本協定書」の第73条「協定の変更」です。(*73条は、協定を変更できるのは、「管理業務に関し、①管理業務の前提条件や内容が変更した時、または②大規模な制度変更など特別な事情が生じたときは、甲(神奈川県)と乙(かながわ共同会)の協議の上、本協定の規定を変更することができる」としています)

県は「かながわ共同会」と基本的にどういう立場で協議にのぞむのか?

(協議の申し入れを行い、協議を受けていただく立場と答弁)

⑵知事の述べた理由に長時間の椅子の拘束と散歩に行けていないということが挙げられました。県のこの間のモニタリングのあり方と県の対応についてです。

① 私は2018年度の「モニタリング結果報告書」を確認してみました。事業計画の主な内容として「人権擁護の理解促進を図るため職員の資質向上に努めます」を挙げていて、実施状況はどうだったかというと、「身体的拘束ゼロに向けた取り組みに関して、更に評価・検証を進め、具体的な成果が出されるよう取り組みを進めた」と書いてありました。 

→これは、かつて身体拘束の実態があったので、拘束ゼロに向けた取り組みをしたということか? (答弁があまり明快ではない)

② これに対しての「実施状況に関わるコメント」は「引き続き所管課や実施機関との連携を図りながら取り組をすすめることが望まれる」とあります。=県の所管課はどのように取り組んだのか? 

(月1回連絡会を設けている。意思決定支援についても関わっている)

③ 園外への散歩がほとんどなかったの声が寄せられたというが、散歩だけに

限らず、支援に関わる問題は職員体制がどうだったかを見る必要があると思います。職員が定数通り確保され、定着しているかなど、職員体制の検証は行ったのか? (毎月配置状況の報告を受けているが、基本を割り込むことはなく、しっかり満たされている)

④ この度の県の責任は重大。利用者や家族に大きな不安を与えた。安心して生活するには入所されている方と職員の信頼関係がとても重要。職員の継続性、専門性が大事。一旦は直営に戻すことを考えなかったか?(そういう考え方もあるが、それは考えない)

意思決定支援について

とても大切な取り組みと思います。どういう体制で行っているのか?

(1ヶ月に1回開催。意思決定支援の専門アドバイザー、日常的に関わっている職員、サービス管理責任者、市町村、県の職員などでチームを作る)

要望として、意思決定支援は入所されている方を深く理解し何を望まれているかがわかる関係性を築くことが求められる。厚労省のガイドラインでは、本人、事業者、家族、教育関係者、医療関係者、行政の関係機関など障害者に関わる多くの人々にも意思決定支援の参加を促進されている。体制をとることと高い専門性とより深い結びつきを築くには継続性が必要です。県の援助をしっかり行うことを要望しました。

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