日本共産党
神奈川県議会議員

石田 和子

いしだ かずこ
くらしと平和 希望ある未来へ
石田 和子
ブログ

児童虐待防止のために児童相談所などの体制強化を!県議会一般質問その②

2019年10月3日

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児童虐待による痛ましい事件が続いています。児童の命と人権を守るため、児童虐待防止対策は急務です。
私は9月18日の一般質問で、児童虐待防止対策として以下の点を知事に質問しました。
① 児童相談所の児童心理司、児童福祉司の増員を!
② 一時保護所における児童の権利擁護を!
・児童の学習権の保障
・子どもの声を反映する権利擁護の取り組みの充実
③DV被害者への支援体制の強化として女性相談員の常勤化を! 

以下、要約です。

児童相談所の児童心理司、児童福祉司の増員を質問しました

2018年度、県内5カ所の児童相談所(政令市、中核市の横須賀市を除く)で受けた相談受付件数は10,633件、中で最も多いのが児童虐待相談で5348件、過去最多です。

児童相談所で受ける相談は、この他、前年度以前から継続している在宅支援ケースや里親委託、施設入所措置中のケースなどが加わります。多岐にわたる相談に対応しながら、緊急に入ってくる虐待通告への対応が迫られるとともに、児童を親から一時引き離す「一時保護」をめぐる保護者への対応などにも追われます。

今年7月に報告された「神奈川県児童虐待による死亡事例等調査検証委員会」では、児童相談所の組織管理体制の課題として、「専門性を高めるため、体系的な人材育成について検討するとともに、児童福祉司が疲弊しないよう職員を支える組織作りに力を入れる必要がある」と指摘されています。

2020年施行の改正児童福祉法で、児童相談所の管轄人口や虐待対応件数などを考慮して、児童福祉司の基準を定め荷重負担にならないよう見直すとされ、心理判定などを行う児童心理司についても配置基準を法定化により資質の向上を図るとしました。

県はこの間、児童福祉司は増員し121人としましたが、児童福祉司は3年間33人のままで一人も増員していません。児童福祉司とチームで支援にあたることが多い児童心理司を増員してほしいとの現場の声があります。

そこで知事に

一人当たりの担当ケースを減らし、一つひとつに丁寧に寄り添って継続的に支援するために児童福祉司と児童心理司を増員すべきと質しました。

知事の答弁は、

全国では重篤な児童虐待事案が後を絶たず、深刻な社会問題となっており、何としても子どもたちを虐待から守らなければなりません。政府は昨年12月に児童虐待防止対策体制総合強化プランを策定し、2022年度までに全国で児童福祉司を約2000人、児童心理司を約800人増員するなど、児童相談所の専門職の増員を中心とした体制強化策を示しました。

また今年6月には、児童福祉法の改正により新たに児童心理司の配置基準が法定化され、具体的な基準が今後政令で定められることとなっています。

本県では虐待相談件数が大幅に増加する中で、複雑で対応が困難な事案も増え、児童相談所の専門職の必要性が高まっていることから、この3年間で児童福祉司を51人増員しました。

県としては今後とも児童虐待相談に迅速・的確に対応するため、国の総合強化プランや児童福祉法改正の趣旨を踏まえ、児童相談所の人材の確保・育成を図り、子どもたちを虐待から守れるよう、しっかりと取り組んでまいります。  でした。

そこで配置基準を法定化するとされた児童心理司の増員について再質問しました。

児童虐待相談は2014年と18年を比較するとほぼ⒉倍に増加しています。5年間でみても、児童福祉司はかなり先ほどのご答弁のように増員されましたけれども、児童心理司は5年間でみても33人のままでした。

児童心理司は心理判定業務のほか、子どもと家族の相談に応じ、診断面接、心理検査、観察により対象者の状況を評価し、それに対応した心理療法やカウンセリング、助言指導を行います。また、虐待などの問題で公的介入と支援を実施する際に、児童福祉司と児童心理司がチームを編成して取組むことが重要となっていることから、児童心理司の拡充が急がれているといいます。

今後、児童心理司の配置基準を法定化するとされましたけれども、先ほどのご答弁でも「人材の確保を図ってまいります」というご答弁でございました。ぜひ、児童心理司の増員については、国から配置基準が示されるのを待つのではなく、国から配置基準が示され次第、速やかに増員できるよう、できる検討を前倒し進めておくべきと考えますが見解を伺います。

黒岩知事の再質問の答弁は

児童心理司についてでありますけれども、児童虐待に的確に対応するためには児童心理司の人材確保が大変重要であります。先ほども申し上げましたけれども、国の方でこの6月に改正が行われて、今、具体的な基準が政令で定められることになっておりますので、この国の配置基準が示され次第、必要な人材の確保に取り組んでまいります。でした。

そこで、私は要望しました

児童心理司の増員の取組については、今、大変重要だと知事も答弁されました。国の改正があって、基準が政令で定められることになっているということで、政令が定められ次第検討をしたいということですので、ぜひ、よろしくお願いをしたいと思いますと要望しました。

(後述ですが、児童心理司の人材確保や養成は大変と聞いていますので、前倒してすぐに検討することも要望すべきだったと思いました。)

一時保護所における児童の学習を受ける権利の保障について質問しました

虐待などの理由により子どもを家庭から一時引き離す必要がある場合、法の規定に基づき、子どもは一時保護所に保護されます。その期間は、一時保護の目的を達成するために要する必要最小限の期間とされています。

2018年度に県内3カ所の一時保護所に保護された児童数は、前年度より113人増えて865人。平均在所日数は28.7日、約1ヶ月間となっています。

一時保護所から学校に通学することはできません。従って、入所児童の学習を受ける権利はしっかり保障されなければなりません。学習指導員として教員OBなど6名、1ヶ所あたり2名配置されています。

しかし、小学生から高校生までの学年の違いや学力の違いのある児童に対し、一人一人に丁寧な学習指導を行うには少ないと言わざるを得ません。

そこで知事に伺います

一人一人に丁寧な学習支援ができるよう学習指導員を増員して一時保護所における児童の学習を受ける権利を保障すべきと考えますが、見解を伺う。

知事の答弁は

一時保護所では、第一に子どもの安全を確保し、心を安定させることが重要です。また、そうした子どもたちがしっかりと学習できるよう、入所中の学習環境を整えることも大切であると考えています。

一時保護している子どもの中には学習できる心の状態ではない、あるいは家庭の教育環境が十分でなかったことから学習の遅れがみられる子どももおり、子どもの状況や学力に配慮した対応が必要です。

そこで、県の一時保護所では、経験豊かな教員OBなどを学習指導員として2名ずつ配置し、一時保護所の職員と共に子ども一人ひとりの状況に合わせた学習支援をしています。また、子どもが通学していた学校の教員に教材を持って面会に来てもらうなど、在籍校とも連携を図っています。

そのほか、ボランティアの協力を得て科学実験教室を開催するなど、子どもたちが学習に興味を持てるような取り組みも行っています。

現時点で、学習指導員を増員することは考えていませんが、県としては今後とも学校との緊密な連携を図るなど、一人ひとりの子どもに合わせた学習支援に取り組んでまいります。

次に子どもたちの声を反映する権利擁護の仕組みの充実について質問しました

2018年に起こった千葉県野田市の虐待事件では、犠牲になった女の子の「家に帰りたくない」という声が児童相談所の判断に反映されず、一時保護が解除され、自宅に戻り虐待死に至ってしまいました。

声を発するのが難しかったり、率直に伝えられない子どもたちの意思を、支援の決定過程に反映させるための仕組みが必要です。一時保護所における生活の場が、本当に子どもの目から見て言いやすい環境になっているか、検証が必要と思います。政府も、子どもの権利擁護のあり方について、必要な措置を検討するとしています。

また現在、児童相談所と一時保護所の開設準備中の世田谷区では、子どもの意見表明権の保障の立場から、一時保護児童の権利擁護のため、児童の意見を汲み取るための方策を考える検討の場に、一時保護所などを経験した子どもたちの参加が検討されていると伺いました。

そこで知事に伺います。

一時保護所に入所する子どもたちの権利を守るため、一時保護の経験者の意見を聞いたり、一時保護所の入所児童へのアンケートを実施するなど、権利擁護の取組を充実すべきと考えますが、見解を伺います[MOU1]

知事の答弁は

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一時保護所において子どもの権利が守られることは大変重要であり、子ども自身の気持ちをしっかり汲み取り、尊重することが必要です。県の児童相談所では子どもの代弁者としての役割を児童心理司が担い、本人との面接を繰返す中で意思を正確に把握し、支援方針を決める際には、子どもの意向がきちんと反映できるようにしています。

また、一時保護所では子ども一人ひとりから話を聞く機会を設けたり、意見箱を設置するなど、子どもが意見を言いやすい環境を整え、一時保護所での子どもの権利が尊重されるよう努めています。

さらに県では昨年、一時保護所や児童養護施設等に入所した経験のある当事者の方々との意見交換会を開催し、児童相談所や施設の支援、制度全般についてご意見を伺いました。

こうした取り組みに加え、今年度は、中央および厚木児童相談所の一時保護所において、児童福祉に精通した第三者による評価を実施し、いただいた意見を子どもへの支援や一時保護所の運営の一層の向上に活用をするなど、権利擁護の取組を着実に進めているところであります。

そこで私は要望しました

児童虐待は重大な人権侵害です。虐待を受けた子どもは深く傷つき、その後の子どもの心を支える息の長い支援が必要です。児童憲章は児童は人として尊ばれると謳っていますが、一時保護所において安心して自分を表現でき、大切にされる体験ができるよう、引き続きの支援の充実をぜひよろしくお願いを申し上げます。

(後述ですが、要望に何を言うか悩みました。一時保護所で生活する子どもの権利の保障は子どもに関わる専門スタッフが担っています。私はその専門性を信じたいと思っています。

今回、私が訴えたかったのは、私が保育士として大切にしてきた児童憲章を思い起こしました。児童憲章は、日本国憲法に従い、児童に対する正しい観念を確立しすべての児童の幸福をはかるために定められました。前文で、「児童は人として尊ばれる ・児童は社会の一員として重んぜられる  ・児童は良い環境の中で育てられる」と謳われた中から、どれも大切ですが、「児童は人として尊ばれる」を選び、一時保護所で安心して自分を表現できる、大人に大切にされる体験ができるようあらためて要望することにしました。

学習を受ける権利について、通っていた学校の先生が教材を持って面会に来もらうなどは、教育を受ける権利として当然と思いますが、在籍校の先生たちも多忙な中大変ですから、やはり、一時保護所の体制を充実すべきと思います。知事は現時点で、考えていないと答えましたので、今後につないでいきたいと思います。)

③DV被害者の相談に乗る女性相談員の常勤化を求め質問しました

児童虐待相談の中で最も多いのが、子どもの面前でのDV被害を含む心理的虐待です。児童虐待相談の5,348件中3,211件にも上ります。

DV被害の相談にのる専門職が女性相談員で、県内には県と政令市を含めて女性相談員は120名配置されていますが、配置されていない自治体は10市町以上あります。

女性相談員には、蓄積された専門性の活用と一人一人の状況に即した具体的な支援のためには他機関との連携が求められ、安定した身分が必要ですが、ほとんどの自治体は県・政令市含め非常勤です。

私自身が被害女性の相談に同行したことがありますが、形式的な対応をされたことから、その女性はとても心が萎えたと言っておりました。私は、川崎でも重要な役割を担う女性相談員を常勤にすべきと求めてまいりました。2017年に施行された売春防止法の一部改正により、女性相談員の常勤が認められたところでもあります。

そこで知事に伺います。

専門性を活かし一人一人に丁寧に関われるようにするため、県の女性相談員を常勤にするなど、県としてDV被害者に対し適切な支援を行うことができる体制を強化すべきと考えますが、見解を伺います。

知事の答弁は

県では女性相談所等にDV被害者やその家族に寄り添った支援を行う女性相談員を配置するとともに、市町村や民間団体と連携しDV被害者等の相談、一時保護、自立支援などを行っています。

こうした中、DV被害者の多くは、精神面や経済面の問題など多様で複合的な課題を抱えており、支援に関わる職員には関係機関と連携、共同し、様々な福祉サービスをコーディネートするなどの専門的な知識やスキルが求められます。

そこで県では、適切な支援体制の強化を図るため、これまでの研修に加え、経験に合わせた研修を充実させるなど、職員の資質向上に向けた取組をすすめます。

現在、女性相談員の常勤化は考えていませんが、女性相談員をはじめ他職種が連携し夜間・休日の相談や24時間の一時保護など切れ目のない体制を確保することで、引き続きDVの事前防止や被害者支援に向けてしっかりと取り組んでまいります。答弁は以上です。

そこで女性相談員の常勤化を求め再質問しました

重篤な場合は、命に関わる深刻な状態で体一つで逃げる場合もあります。なかなか相談に行くまで踏み切ることに迷う方もおられます。心身ともに大きな痛手を受けると同時に、住まいや生活を支える手立て、お子さんの学校の問題など、背負うものはとても大きいのです。そこにしっかり寄り添う支援が必要です。

DV被害者とその子どもの生活を支えるには、相談にのる女性相談員が児童相談所、教育機関、生活を支える福祉部門など、関係機関との連携した取組が求められますし、先ほどの知事の答弁でもそうした取組が大変重要だと言われておりました。研修を充実させるということも答弁をしていただきました。

現在も連携した取組を行っているということですけれども、即応体制とともに自立できるまでの支援が求められます。経験を積んだ専門性が求められることから、今後、女性相談員の常勤体制を検討すべきと思いますが、再度伺います。

知事の答弁は

県ではDVの未然防止や被害者支援に向けて、職員の資質向上のための研修の充実や、女性相談員など他職種の連携による切れ目のない支援体制の確保に取り組んでいくこととしておりまして、現在女性相談員の常勤化といったものは考えておりません。

そこで要望しました

女性相談員の常勤化はいろんな連携などで、今一生懸命やっておられるということで、そのみなさんの懸命な取組や努力は本当に認めるわけですけれども、ぜひ安心して、といいますか、他の機関との連携をしっかり取っていくためにも、非常勤ですとやはり時間の範囲がありますので、それ以外は他の人の連携でやっていかれるということだと思うんですけども、売春防止法の改定で常勤が認められるという状況になっておりますので、引き続き検討をしていただいて、常勤化に向けての検討をぜひ求めておきたいと思います。

(後述ですが、この答弁も、現在考えていないという答弁でしたので今後につないでいきたいと思います。県議会は答弁書がないため、再質問や要望は丁々発止で行います。あらかじめ想定してつくっておきますが、後であれ言えばよかったということも出てきます。でも非常に緊張もしますが論戦力が試され、反省もしますね)


[MOU1]

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